第3話 寄生虫

拾ったそいつは寄生虫だった

あさましいものだ

あのクジラに寄生しているらしい


寄生虫は話した

あなたはどこから来たのですか?


私はもともと地球人

この星の住人だ


ではあなたも私たちと同じ寄生虫だったのですね


・・・まあそうだったのかもしれない

この星に寄生して資源をすべて搾り取り捨てた

寄生虫は私たちなのかもしれない

この星をこんな砂漠にしてしまった


サバク?


砂漠ってのはもう役に立たない不毛な土地ってことさ


そうではありませんこの星は不毛などではありません

あなた方寄生虫を振り払っただけです

あのクジラのジャンプのように


夜になり寄生虫と一緒に

あのクジラにつかまった

ものすごい砂の勢いに耐えながら

クジラはどんどん砂の奥深くに潜っていった


砂からでた瞬間そこには一面水が広がっていた

寄生虫の話を聞くとそこはサバクと水の塊の

間に位置する空間で無重力のように浮かぶことができる

水の塊は丸くその最深部にたどり着くことは

寄生虫の知る限り生物には不可能だということだ

この水の塊を核に周りを砂漠に覆われている星になっていた


この星はまだ生きている我々人類は振り払われた寄生虫か


母性に帰るとき

別れたはずの寄生虫が一匹

母性へと変えるワープゾーンの防御壁に阻まれた


その寄生虫は悪びれるように笑い

やがて私は指令室に戻っていた


地球も生命体でありあの寄生虫も生命体であり

どの生命も自分が生き残るために

懸命なのだ

我々もあの寄生虫のように宇宙にはびこっていかなければならない


なにか変わったことがあったか聞かれた私は

異常なしと答えてまた次の星の調査に向かった

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スターローリングサバク @dantuzidou

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