2030 --- War of seven space

@Agtmtjp0

プロローグ

2030年7月のこと、19歳の高専生 舎人 一貴は戦争に巻き込まれた。

さてその戦場は?

陸? ちがう 海? なわけない 空? 違う違う

じゃあ宇宙か? とんでもない! 答えは?

答えはいわゆる〈サイバー〉ってやつ

そして〈サイバー〉第3の戦域、仮想空間で戦争は僕の前に姿を現したんだ...。






ところで香港事件を知ってるかい?



中国の自治都市香港で発生した、とある法令の反対運動から産まれたデモは時を減る度に激化して行った。その中から一部が過激化、先鋭化し危険なテロリストへと変貌した。

2020年テロリストは「白熊猫」と名乗り、中国国内で様々な暴動事件を起こすようになった。

そして「白熊猫」が起こした中でも最大のテロ事件、それは香港の隣の街中国一のハイテク都市深圳での連続放火事件だった。この事件により12名が死亡186人が重軽傷を負った。

中国政府はこれを口実についに準軍事組織の武装警察を出動させ香港全域を占領した。

テロリストを中心に膨大な逮捕者を出し、このデモ騒動は終わりを迎え、香港は秩序を取り戻した。

しかし「白熊猫」の一部は今でも地下とネットの世界へと潜り活動を続けている...。



ざっと説明するとこんな感じ、10年前のことだから僕も少し覚えてる。



悲しい事件だけど、これだけなら世界史によく乗ってるデモ鎮圧の1ページだ、僕にはなんの関係もない。


けどそれには続きがあった。そのテロリストは放火事件の際にとあるものを盗んでたんだ。それが文字通り新世界を作るものとは知らず。それは〈地図〉だった。

インターネットの地図さ、中国政府は国民のインターネット需要を可視化する(という名目で監視する)目的でそれを作っていたらしい。テロリストは、もう1つ盗んだ攻撃性のウィルスと混ぜてそれをばらまいちまった。中国の実験都市深センだけで行われる予定だった実験はwwwワールドワイドウェブに進入し世界中に拡散したんだ。


もちろんそれは世界中のコンピューターの膨大な負担をかけた。Minecraftで低性能のpcを使ってマップの端を歩くとマップ生成の不可でクソ重くなるよね、あんな感じ。

どれぐらい負担がかかるかっていうと、みんなの大人気サイト porn hub サーバーが落ちて、DMMの売上が跳ね上がった程らしい。当然世界は大混乱に陥った。中国政府は謝罪はしなかったものの即座にウィルスを止めるワクチンを放ち地図も停止させたんだ。3日ほどでその混乱は収まったけど、インターネットでは散々な悪口を叩かれた。

金融板「首吊り製造機」某SNS「イキリ地図」とかね。

でもその地図の残骸は今でも残ってる。


僕の趣味は水泳ゴーグルのような形をしたMRゴーグルをつかってそこに潜り込むこと、もちろんオフラインで誰もいないけど

1人で探検してても結構楽しい。


その日7月5日も僕はその世界へと潜る。そこに何が待ち受けているのか知らずにね。













  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

2030 --- War of seven space @Agtmtjp0

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ