赤ずきん
「おばあさんの耳は大きいのね。」
赤ずきんが尋ねると、おばあさんに化けたオオカミは、言いました。
「お前の声をよく聞くためさ。」
「目も大きいのね。」
「お前をよく見るためさ。」
「どうして口がそんなに大きいの。」
「それはお前を食べるためさ!」
「さっきからうるせーーーー!!!」
赤ずきんは怒鳴り声をあげました。
「私を丸呑みできるくらいでけえ口してんだから声のボリューム考えろやーーー!!」
「だいたい家入った瞬間からうるさいねんー!」
回想はじまり
「あら、いらっしゃい。」
回想おわり
「いらっしゃいのボリュームが選挙カーのソレなんじゃー!」
「赤ずきんや、すまなかったね。声を抑えて喋るよ。」
「ちゃうねんーーー!」
「そもそもお前おばあちゃうやろー!」
「こっちはいらっしゃいの時点で"あ、ちゃうな。"ってなっとんねんー!」
「やれやれ、バレているなら話は早いぜ。ババアは腹ん中だ。赤ずきん、てめえも食べてやるー!」
「そもそも私赤ずきんちゃうねんーー!」
「ナレーションの人が間違えちゃっとんねんー!」
赤ずきんではなかったようです。すみません。
「間違いを認める勇気ーーー!!」
えへへ。
「調子に乗るなーーー!」
「ていうかオオカミが空気読むなーー!」
「今この瞬間食いつきゃええやろがーー!!」
「いやまあ、どうせこの後食べる相手だから最期に好きなだけ言いたいこと言ったらええ思ってなぁ」
「わぁ、器もおっきい!」
完
ハジマリのお話 そろんば @soronba
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