6人の女を巡る懐かしくも切ない記憶

男が過去を振り返り、儚くもどこか郷愁を感じさせる物語。
男の意思とは無関係に全くランダムに訪れる過去が、男を困惑させる。
謎解きの要素も魅力である。
個人的に気に入ったのは地の文の背景描写だ。
昔のビールや雑誌、店の名前など、知らなくても当時の空気を感じ取れた。
まるでその場に自分も行ったことがあるように追体験でき、素晴らしいと感じる。
何回か読み返したくなる秀作。

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訪ねてくる女

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