第3話 新生活

あれから2週間…


あの後所属の手続きをして直ぐに呑みに行くことは叶わず結局色々あって後日に流れた

普通は異世界から帰ってきたとか言っても信じないですよねー

寧ろ1年間失踪してた方が説得力あったよな

今更しゃーない



まぁその後も色々な出来事は起きて何だかんだ落ち着いたのは帰還からの2週間後の今日と言うわけで久しぶりの我が家での休日


やっと帰って来たことを噛み締めつつ

異世界に行ってたんだと実感させる事が2つ


1つは色々見えるようになっている事!!

霊?とか妖怪?とかなんかもう色々

見えてなかっただけでこんなに回りにいたのかよ

この見えるようになった奴等も元は魔力らしくてこういうのを排除したり、調整するのが今の魔術師の仕事とのこと

見える見えない関係なくこいつら人に影響を与えるらしい良くも悪くも


2つ目は目の前でスマホをいじってる例のぬいぐるみ?だ

中身は異世界の魔王

俺達が殺しあったり共闘したりした相手だったがまさか着いて来るとは…

とは言え何で格好がマーモット

本人に聞いても「わしは知らん、どうせこちらの神の趣味じゃろ」とか言うしもう意味がわからない

因みに魔王がうちにいる理由は帰ってきた中で俺だけ専業で魔術師をやるのでずっと監視が出来るからでついでに魔王は俺の拘束具扱いになっている

魔王はこの世界の人と契約してないとこの世界から弾かれてしまうらしい

その契約ってのも常時魔王に俺が魔力供給する事だぶっちゃけ使い魔

この魔力供給のお陰で俺の魔力や身体能力が抑えられるし魔王はこの世界と繋がりを保つ事が出来る


「所で今更聞くけど魔王の目的ってなんなの?」


「ん?バカンスじゃ」


「え?それだけ?」


「それだけじゃよ

せっかく他の世界に行け機会が目の前にあったら行くであろう?」

確かに


「飽きるか太一が死ぬまではこっちにいるつもりじゃよ

あっちには魔王がいない期間も必要だしの」

え?俺死ぬまでこいつの面倒みるの


「にしてもこっちは娯楽がたくさんあってよいのぉ

太一が死ぬまで飽きる気がせんよ」


「魔力分は働いてもらうからな」


「わかっておる

その辺は一宿一飯の何とかって奴じゃ」


まぁ実際戦闘向けじゃない俺としては魔王が使い魔にいるお掛けでかなり楽は出来るんだよな


「そう言えば外で魔王って言うのもあれだから呼び方マーさんとかでいいよな?」


「よいぞー」


「因みに明日から協会の依頼始めるから」


「早いのぉやっと休日になったというのに」


「こっちはこの2週間バイト出来なかったら収入がヤバいんだよ

お金無いとそのスマホも使えなくなるし飯も食えなくなる」


「なんと!

スマホが使えないのは一大事じゃし

こっちは飯も旨いから食えなくなるのも嫌じゃ!」

現金だな


「暫く金が貯まるまで依頼こなし続けて

貯まったらゆっくりする方針で

俺だって基本はゴロゴロしてたいし

取り敢えず今日は1日グダグダする

マーさんもそのつもりで」


「わかったのじゃ」


そう言いつつスマホで動画漁るマーモット(魔王)と異世界を経験した俺の新生活はグダグダ始まったのであった


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異世界経験者は働く 青木雷市 @la1

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