「生まれて、弾けて、それが一つ」―—本文より。
- ★★★ Excellent!!!
短編だが、情緒がある一作だった。
男が主人公の前で話を話を始める。しかしそれは、前にも聞いた話ばかりで、主人公はつまらない。同じ喫茶店で、それぞれが同じ飲み物を頼む。主人公は決まって、レモネードを頼む。そして、レモネードの中の気泡の数を数える。数え方も決まっている。
生まれて、弾けて、それが一つ。
主人公はそうやって、一つ一つの気泡を数える。
待っている時が来るまで、ずっと。
是非、御一読下さい。