四月某日、東京に雪への応援コメント
雪というのは、不思議なものですね。盛んに降るところではうっとおしがられるし、かと思えばとても貴重なところもあって。また、大人と子供でも微妙に捉え方が変わってきて。色々なイメージが出来ますけど、この場合は懐かしさですね。東京のように無機質な都会にいると、故郷を思わせるものに惹かれるのでしょうね。良い作品を読ませていただきありがとうございました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
雪というのは、私も不思議だな~と思います。
私の住んでいるところは雪が少ないので、雪が降るだけで子供の頃はテンションがあがりました。
でも、雪が日常の一部の人は嫌だったり、何も思わないんだろうなぁと想像しました。
東京の中に降る雪と故郷で降る雪を比べるように書きました。
きっと同じものなのに、違うんだろうなぁと思います。
こちらこそ、読んでくださりありがとうございました。
違えた道は/#文芸リレーへの応援コメント
ああ、切ないです…このシチュエーションモロにぶっ刺さりました…!!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
私も、このシチュエーション好きです。好きなシーン書きました(笑)
真夜中の交流への応援コメント
不思議な世界ですね。
『みかんは好きですか』
で、笑いました。
きっとMさんも笑ったでしょうね。
切迫した状況だからこそ、そういう間の抜けた質問がMさんの心を解きほぐしたのかも知れないですね。
どうしてMさんは助けを求めるようにシグナルを出していたのか。物凄い未来で、なにか緊急の事態があって、でも面白そうな子とお話出来て、もうそんなことどうでもよくなってしまったのかなあと。
あと、未来で観賞用の植物は絶滅しても、食べるための植物は残っているところを考えると、食べると言うことに関しての興味は、まだ薄れてないようですね。いわゆるオールサプリメントでなんとかするディストピアにはなってないんですね。でも多分天然の食べ物は無いだろうから、山菜は幻の食べ物になっているかも。
最後、叶わない願い事が、彼女には重かったのかなあ。
……ああ、そうか、我々のように『未知』がたくさんあるものにとって願い事は「叶うかも知れないもの」だけれど、『既知』が溢れているMさんにとって願い事は願っている時点で「実現不可能なもの」なんですね。
この隔たりは、大きいでしょうね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
(みかんの使いどころに困ってもう質問に使っちゃえと思ったのは内緒です。笑ってくれてならよかったです)
割とMさんには裏設定というか、書かなかった部分はあるので、いつか短編で出したい気もしますね。書けたらいいな!(にっこり)
食べることに関して。
食用の植物は人工的に作られています。一年中、美味しいみかんが食べられます。
健康を維持するための栄養バランスを保つために植物が栽培され、料理がされ、人々あ食べています。
食事のイメージは、伊藤計劃さんのハーモニーの世界観に近いです。
シーチさんのコメントを見て、サプリメントの設定にしてもよかったなぁ、なんて思いました。
願い事について。
そこまで考えてなかった! そういうことでお願いします!(笑)
Mさんは、二人の『時代』がどのくらい離れてるのか知っているし、タイムマシーンが作れないことも知っている。
だから、Rさんのように夢はみれないんです。
そういうことです!!
長々とすみませんでした!
読んでくださりありがとうございました。
ある冬の日の出来事への応援コメント
「こうして、私を抱きしめてください。それだけで私は」
世界を壊したくないと、望むことが出来ます、そう天使はささやいた。
ここの流れ本当にきれいですね。
一旦切ることで、次の行での言葉に注目させるテクニック。
私ならするってセリフで言わしちゃうかもって思いました。
堕天使なんですよね。
主が大切にした世界を愛したいがゆえに、堕天する。
それは裏切りなのか、と言うのを考えさせられますね。
ある冬の日を表現するのに、事前に細かく説明しているのは、「これから特別なことが起こります」というのをわかり易くしてるんですね。また、主人公がその日を鮮明に覚えているというのを、言外に表現している。
こういうところをやっぱりまだまだ学んでいきたいなあと思いました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
こうして、私を抱きしめてください。それだけで私は」
世界を壊したくないと、望むことが出来ます、そう天使はささやいた。
→ここのところ、私も「」でくくってしまうか、しまわないか、迷いました。
でも、ちゃんと魅せたかった台詞なので、行を変えました。よくやる手法です。
堕天使ちゃんが書きたくて書いた作品といっても過言ではないです!
純粋な心を持つ堕天使ちゃん、最高じゃないですか()
冬の描写のことはシーチさんの言うとおりですね。
予感を感じさせたかったんですよね。
あとは、雪が降る、と天気予報でやってたので、それで……。
こちらこそ、勉強になる感想をありがとうございました!
怪異に対する現代の扱いへの応援コメント
心理さん書くの速い! と思いながらLiveNovelを見学させていただきました。
哭声の正体って結局なんだったんでしょうね……。
学校の新・七不思議として噂が広まりそう。
先生がちょっと可哀想と思いつつも、味のある良いキャラだなと思いました。
(´艸` )
作者からの返信
コメントありがとうございます!
書くの早かったですか(;´・ω・)
誤字が多いこと、気づかれちゃってるぅと思いながら書いてました(笑)
学校の七不思議として、今後とも残りそうなものですよね。正体は果たして?!
先生が弱いのか、女子高生が強いのか……。
謎だらけですねぇ。
「言葉は乱暴に使ってはなりません」への応援コメント
作中の季節は夏なのに、背中がひんやりとするような読後感でした。
主人公は女性なのでしょうか。女性の顔に傷があるなんて……と思いながら読んでいましたが、過去に彼女がそれだけのことをしたということですね。
また、敬語で書かれた文体が珍しいなと思ったのですが、それが「言葉を乱暴に使ってはいけません」という言葉にかかっていると気付いて、なるほど、と思いました。興味深い演出です。
顔の傷は、きっと彼女の中では悔やんでも悔やみきれないほどの深い後悔として残っているのでしょうね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
敬語の文体にチャレンジしてみたくて、なんとなく書き始めました。
「言葉を乱暴に使ってはいけません」にかかってるのは半分成り行きです(笑)
女性の顔の傷、というものの重さをいい感じに出せたと思っています(語彙力)
ハルカさんの読み取り方がすごく私が考えてる通り!
この、林檎の木の下でへの応援コメント
ほっこり世界観が良いですね。
異世界転移でそのまま結婚。
運命の人は、異世界にいました。って感じですね。
「野球も広めたい」
という言葉から、奥さんも野球を好きになったんだなあと言うのがわかりました。こういうところ、上手いですよね。
優しい物語をありがとうございます。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
『運命の人は異世界にいました』ほんとその通りですね。
そしてそのタイトルの異世界系があったら面白そう……!
「野球を広めたい」の意味をくみ取っていただきありがとうございます。
本当その通りです。
純粋に野球が好きになったのか、彼が好きな野球を好きになったのかはご想像にお任せします(笑)
この、林檎の木の下でへの応援コメント
こっちの世界へ移転してきちゃうと、そうなっちゃうんですね~。
魔法も使えなくて帰れないのは切ないけど、幸せを見つけたようで良かったとほっこりしました^^
作者からの返信
コメントありがとうございます!
異世界転移の逆バージョンが書きたくて、書いたらこうなりました。
魔法は使えないほうが面白いよなぁ……とか思いながら。
彼女が幸せを見つけられてよかったです。
テディベアは知っている*への応援コメント
後悔するよってそういう後悔だなんて…!あそこで一気にホラーになってぶるっとしました((((;゚Д゚)))))))
作者からの返信
コメントありがとうございます!
実際、ほんわか系にするか、ホラー系にするか書いてる最中に迷っていたので、『後悔するよ』はかなり曖昧なニュアンスとなっています(笑)
結局、ホラーになったのはなぜか、私にもわかりません。
蛍光灯が点滅するへの応援コメント
密葬は事情があるから仕方ないとしても、告別式どころか亡くなったことさえ公表されていないということは、自殺の要因はおそらく親(など彼女を養っている人物)なのでしょうね。
つまり、彼女はこうなる可能性もあるとわかったうえでかなり分の悪い賭けに命を差し出した(そして失敗した)のですね。なんとなく狂気を感じる世界観でした。
親が学校側になんと説明をしているのか気になります。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
自殺の原因等は好きに想像してくれると嬉しいです。
ショートショートの強みはそこなのかなぁと思いながら、読者に投げてます(といいつつかなり、返信コメントで語ってる感じがする)
というか、ハルカさんの想像力が凄すぎて、私が「へええ」ってなってます。
そうか、そんな風に読めるのか……。
親の説明はですね……。そうだなぁ。
先生には内密に、と念を押した上で、生徒には転校したみたいな嘘を伝えてるんじゃないでしょうか。
親、やばい匂いぷんぷんしますねぇ……。
メロンソーダにアイスを落とすまで。への応援コメント
嫌い、嫌い、嫌いと言っている割に、メロンソーダというアイテムのおかげで陰険になり過ぎず、むしろ爽やかささえ感じさせる作品に仕上がっているところが面白いです。
言葉では「嫌い」って言ってるけど、本心は「可愛らしい嫉妬」のように見えます。
最後にアイスを落としたのは、メロンソーダを白くにごらせることで自分の本心を隠したかったのかな、と思いました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
嫌よ嫌よも好きのうち、みたいな雰囲気を醸し出せるように頑張りました。
メロンソーダが爽やかさを演出してくれるので、良かったです。メロンソーダは無条件に爽やかだ(笑)
嫉妬しつつも、才能を認めているみたいな感じを狙いました。
最後にアイスを入れたのは、綺麗な緑色を濁らせるためなのです。何かを隠すように、誤魔化すように。
精一杯の抵抗と照れかくしかなぁ。
メロンソーダにアイスを落とすまで。への応援コメント
『あいつ』の「緑は君の色」という感性が憎い。
『僕』の「だから、メロンソーダにアイスを落とす」感性もまた憎い。
そう言うわけで、『あいつ』の言う通り、『僕』は才能あると思います。いつかその才能という土に劣等感という肥料でもって、結果という大輪の花を咲かせますように。
そう、みんなが綺麗だ可愛い美しいというそれは結果なのです。才能は土。緑色の土に白色の劣等感を溶け込ませたわけですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
『あいつ』の「緑は君の色」という感性が憎い。
『僕』の「だから、メロンソーダにアイスを落とす」感性もまた憎い。
→私も気に入ってるところです。何となく思いつきました。
『僕』はたぶん才能はあるけど、『あいつ』と比べると地味なものなので、劣等感を感じてしまうのかなと思います。
目を引く才能と静かにうずく才能。そんな感じかなぁ。
才能は土。緑色の土に白色の劣等感を溶け込ませたわけですね。
→素敵な表現が!ええ、美しすぎて作者も言葉が出ません。
「穴、開けてみたくない?」への応援コメント
他愛もない瞬間を切り取るのがうまいなと思いました。
十代半ばくらいの子たちが向かい合って(あるいは並んで)話している光景が目に浮かびます。
心理さんのお話の登場人物たちはいつも生き生きしていて、十代半ばくらいの年頃相応の感情を抱えている様子が見事に表現されているなあと思います。
作者からの返信
コメントありがとうござます!
他愛もない瞬間を切り取るのが好きなので、楽しんで貰えたのなら幸いです。
向き合ってお話してる様子を想像して書きましたが、並んでるのもいいですねぇ( *´艸`)
十代の子たちを描くのは得意なので、そう言ってもらえると嬉しいです。
というか、十代以外は書くのが難しすぎる……。
魔女は退屈が嫌いです。への応援コメント
魔女ってたしかにとんがり帽子、猫というイメージが…わたしも考え古い!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
今の魔女は多様化してますからねぇ。
とんがり帽子の魔女、私結構好きなんです。
りとるますたーとまじょさまへの応援コメント
可愛いお話だ〜(*‘ω‘ *)と思いながらほのぼの読んでいましたが、実は少女の方が立場が上だと気付いてゾクッとしました。
母親からも忌み嫌われた少女が、母親のような存在である「まじょさま」を呼び出したのが哀しく切ないです。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
可愛いお話ですよ!
ちょっと、少女とまじょさまの立場が異色なだけで!(笑)
母のような存在の「まじょさま」がいるからこそ、少女は純粋に育ったんでしょうねぇ。切ない。
魔女は退屈が嫌いです。への応援コメント
娯楽って大事だなと思いました。きっと主人公の家には漫画などの娯楽が多いのでしょうね。
退屈な楽園、魔女が神様の子、という設定が斬新でした。
家出がバレたらどうなっちゃうのか気になります。
(;´Д`)
作者からの返信
コメントありがとうございます!
娯楽って大事ですよ。
娯楽がないと、真の楽園とは言えません!
魔女が神の子って言う設定はなかなか気に入ってます(´∀`=)
バレたらどうなるんでしょうねぇ?
魔女は退屈が嫌いです。への応援コメント
完全にプロローグな気がしました。
続きに期待します!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
確かにプロローグの匂いがぷんぷんしますね🤔
続き……、気が向いたら書くかもしれないですけど、予定はないですね。
魔女のお母様は書きたいなぁ……!
魔女は退屈が嫌いです。への応援コメント
なんか、ドタバタ胸キュンラブコメになりそうな香りが…続きが読みたくなってしまいました!^^
作者からの返信
コメントありがとうございます!
この後多分魔女は気まぐれで学校に通うことになり、学園ものになると思います( ̄▽ ̄)
で、お母様とかお姉様とか幼馴染み(男)とか遊びにくるんじゃないですかね?知らんけど。
続編の予定はないです。
でも気が向いたら書くかもしれないです笑
別の世界軸からこんにちはへの応援コメント
別の世界軸につながっているこたつ。
そこから突如現れた少女。
そして、惑星規模の戦争。
設定がいろいろ面白いです!
でも、最後は二人仲良くこたつの魔力にやられるというw
緊張感の走る始まりと脱力の結末。
その落差が良いですね(´艸` )
作者からの返信
コメントありがとうございます。
こたつって単語を見て、なんとなく“向こう側”を想像した結果がこれです。
予想以上に壮大な世界観になりました。
まあ、こたつには誰も敵いません。
月下の歌姫への応援コメント
たった一人の少女が世界の成り行きを背負わなければいけない、という重い設定が良いなと思いました!
雰囲気がとても好きです。(*´ω`*)
「月の真下の塔」という舞台設定もいいなと思いました。光景が目に浮かぶようです。
また、少女の緑色の瞳は、特殊な能力を持つ人種の証なのか、それとも夜の影響でそうなったのか、など想像が尽きません。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
世界観設定、私もかなり気に入ってるのでそう言ってもらえると嬉しいです(*´꒳`*)
月の真下の塔にしたのは、一種の皮肉ですね。夜を終わらせるために歌っているのに、夜は月はすぐそばにあるっていうなんとも言えないような、そんな感じ。
緑色の瞳についても、色々考えてくださるとうれしいです〜!
と言っても細かい設定はないんですけどね笑
バレンタインと殺人事件とキスとへの応援コメント
キラキラなバレンタインパーティー…風船用意する時点で…笑笑
作者からの返信
コメントありがとうございます!
キラキラなバレンタインパーティー。
パリピの匂いがしますねぇ。
さぞかし恨みも買いやすいことでしょう。
バレンタインと殺人事件とキスとへの応援コメント
心理さんの書く甘い話!!
冷酷な殺戮がテレビの中で完結していて安堵しました。
作者からの返信
甘々担当の美幸さんからのコメント!
ありがたいです笑
冷酷な殺戮はテレビの中だけで十分です( ̄∇ ̄)
バレンタインと殺人事件とキスとへの応援コメント
彼氏は幸せ者だなーと悶えつつ(੭ु´ ᐜ ` )੭ु⁾⁾💓
冷酷な殺戮がこちらに波及しなくてホッとしました♪
作者からの返信
コメントありがとうございます!
彼氏は幸せ者ですねぇ。
羨ましいですねぇ。
冷酷な殺戮はテレビの中で留めました。
バレンタインと殺人事件とキスとへの応援コメント
きっと怖いことが起こるんだ……!と思って読んでいたら、最後甘かったです!
ごちそうさまでした(´艸` )
作者からの返信
コメントありがとうございます。
怖いことなんて起こしませんよ!
バレンタインデーですよ!!(と言いつつ、殺人事件を起こしてる人)
実際のところ、最後迷ったんですけど、まあ甘々でいいかぁってなりました笑
聖願心理からのチョコレート、いかがでしたでしょうか?笑
あなたと一緒にいたいんだもんへの応援コメント
「だもん」はずるい(σ≧▽≦)σ良い(*´∀`*)
ずるいいな!(゜∀。)
作者からの返信
コメントありがとうございます!
「だもん」はずるいですよね。可愛いですよね。
月が綺麗ですねへの応援コメント
『お饅頭のような月を指差した。』
饅頭みたいな、ではなく、お饅頭のような、という言い回しが嫋やかです。この文章一つだけで、世界が優しく包まれました。夜は想像を掻き立てます。メタファーの入りやすい環境ですから。誰かが殺されたり、傷付けられたり、逃亡したり……という事件性を想像することもできれば、夜のベールに隠れて恋を実らせたり……なんていう恋の一幕を想像することもできます。前述の『堤防に腰をかけ座っていた。時刻は夜の10時を過ぎたところ。今は2月中旬で、いくら厚着をしていても体が凍るような寒さの時間だ。』からは、どちらかというと前者をイメージします。それを続く文章の嫋やかさで否定するのです。『これは、物騒な話ではないですよ』と。さすが、文体で世界観を作るのが上手いですね。こういうところは努力では到達できないセンスの部分なので、真似できないです。
「コンビニ行ってたの。家に何もなかったから」
この一文で少女の家庭環境が分かります。母子家庭で、お母さんは夜の仕事ですね。
少女がクラスで陽キャポジションなのは、鬱屈した家庭環境から逃げるために、周りの仲間を巻き込んで遊んだりするからなんでしょう。これだけで少女にぐっと引き寄せられます。少なくとも私は少女のことが好きになりました。守ってあげたくなりました。
「月が綺麗ですね」
I Love you——ですね。
彼は少女の無学さを知っています。だから気付かないことを知っています。
けれども伝えたかった。
そしてもし、知っているのであれば、今この場で打ち解けられるような気がした。彼女が夏目漱石を知るほどに、自分と近い人間であれば。それを試した。試したかった。
なぜなら彼も孤独だったから。
クラスでは違う振る舞いをしている二人。
でも、根幹にある孤独は同じ。
少年は天文学部だからここに居たわけじゃあない。なにも無い海(堤防という点でロケーションは海と解釈。川だったらごめんなさい)に行けば一人で居るのが当たり前だからだ。打ち寄せる等間隔の波のリズムに、宇宙を見ていれば、自分がここに居ないように錯覚できるから、彼はこうして孤独を紛らわすために、より孤独な場所を目指す。
そして、世界に脅しをかける。
「いいのか? 僕はいつだってお前の束縛から逃げられるんだぞ?」
彼が身を投げれば、世界を裏切られる。もちろんそんなことはしない。しないけれど、いつだってできる状態での、世界に対する優越感。ドキドキ感。それだけで、この夜をやり過ごせる。そう思っているのではないかなあと。
そんな彼だから、度胸はあったんですよ。少女が意味に気付いて「なにそれ、私のこと好きなの? 変なやつ―」と言ってきゃらきゃら笑う彼女を抱きしめて「寒いね」って言う。そんな度胸が。
『少年の冷えた手には、その温かさは少しだけ乱暴に感じられた』
これは凄まじい隠喩ですね。
乱暴なのは温かさなのではなくて、彼女の優しさ。
それを缶コーヒーの熱さに例えて、最後まで乱暴なのはコーヒーと言うことにした。
多分、自分の凍り付いている海のような心の膜を、そのコーヒーが融かしたことにしておきたかった。「月が綺麗ですね」と言ってしまったこと、しかし通じなかったこと、そういう気恥ずかしさを隠すために強がった。自分で自分に嘘を吐いたんです。
少女の優しさのおかげで氷が融けたのではないって。
『月は何も変わらずに、柔らかに輝いていた。』
にくいなあ、にくいっ!
少年の目にはことさら輝いていたことでしょうよ。なのに「変わらず」っていうのが、粋ですよねえ。
世界は知らんぷりです。彼の心の動きを。
三人称の妙を遺憾なく発揮していますね。
心が温かくなる物語を、ありがとうございました!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
一つだけ言わせてください。
何ですかこの感想文。文字数確認したら、1500超えてましたよ。
立った800文字の小説に、何でこんな感想書けるんですか!流石です、ありがとうございます。
『お饅頭のような月を指差した。』の部分。
シーチさんの言う通りです、狙ってたんです、と言えればどんなに良かったことか。
丸くて黄色いお月様って、お饅頭みたいで美味しそう、としか思ってませんでした。
柔らかく、優しい、嫋やかな感じは出したかったので、上手くいってるようなので、ひと安心です。
文体で世界観を作るのが上手いって言われるのとても嬉しいです〜!もっと頑張っていきたい部分です。
「コンビニ行ってたの。家に何もなかったから」
あ、そこはその通りです。でもやっぱりシーチさんの方が深読みしてます。
母子家庭です。そして、母親は夜の仕事か夜までかかる仕事をしています、きっと。家には彼女1人でしょうし、好き勝手外出できますねぇ。
少女に魅力を見出してくださり、ありがとうございます。私はそこまで考えずに、少年が影薄いインキャなんだから、少女は陽キャがいいかなぁくらいで書いてました笑
「月が綺麗ですね」
そうです、I love youです。一回使ってみたかったんですよね……。
少年は意味があって言った。でも、少女は気がつかない。気がつくのは、少し後。
そんなちょっと甘く、ちょっと切ない感じを描きたかったんです。
2人の種類の違う孤独。触れたか触れてないかわからないくらいなのに、そこまで深掘りしてくださるとは……、ありがとうございます。
私がどこまで考えて書いてたかは、秘密です。シーチさんの想像にお任せします。
いやぁ、そんな解釈の仕方あるんだなぁ!
『少年の冷えた手には、その温かさは少しだけ乱暴に感じられた』
私が気に入ってるところです。
これはちゃんと狙って書きましたよ!本当ですよ!
缶コーヒーの熱さに彼女の優しさをのせました。冷えた手に急に熱いものを持つと、最初は痛い熱さ。でもだんだんと体に馴染んでくるその温かさ。それは彼女の優しさとイコールなはずなのです。はずであってほしいのです。
乱暴だけど、確かにある優しさ。それを感じ取ってもらえたようで嬉しいです。
『月は何も変わらずに、柔らかに輝いていた。』
これも割と考えて書いた部分です。
少年の目にはきっと、いつもと違った輝の月が見えたはずです。
でも、月自体は何も変わってないです。彼の告白で、何かがかわるはずがない。
告白に失敗した彼を、『そんなことで世界は変わらないから、落ち込むな』と言っているのかもしれません。
三人称だからできたことですねぇ。
こちらこそ、素敵な感想をありがとうございました!
#愛・悪・君で文章を作ると性癖がバレる*への応援コメント
ストーカー心理来た!こええっすなー上手く心理状態を描写できていますね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
きましたよ〜!
とはいえ、私もこんなものをまともに書いたの初めてです笑
褒め言葉ありがとうございます!
>そして私の中に何かが落ちる。
良い表現ですね!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
そうですか!
ありがとうございます!
少女、弓を引くへの応援コメント
心理ちゃんワールド全開やな
こういう世界観良いねー
結末を語らないところも好き