応援コメント

月が綺麗ですね」への応援コメント

  • 「聖願心理が綺麗ですね」

    きつねのなにかさん、言い得て妙ですね。
    全体通してロマンチックで、ぽんと放り込まれる詩的なフレーズが印象に残るので。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「聖願心理が綺麗ですね」

    そうなんですかねぇ。嬉しいですけど、恥ずかしいです\(//∇//)\
    雰囲気重視な作品でした!

  • 面白かったです!
    皆さま仰っているのであれですが「少年の冷えた手には、その温かさは少しだけ乱暴に感じられた。」ここがすごく好きです。
    短いなかに予感と背景が匂って、素敵でした。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    私も気に入ってる部分なので、皆さんと共有できて嬉しいです!
    短い中にぎゅっと詰め込んだので、そう言ってもらえると嬉しいです。

  • 『お饅頭のような月を指差した。』

    饅頭みたいな、ではなく、お饅頭のような、という言い回しが嫋やかです。この文章一つだけで、世界が優しく包まれました。夜は想像を掻き立てます。メタファーの入りやすい環境ですから。誰かが殺されたり、傷付けられたり、逃亡したり……という事件性を想像することもできれば、夜のベールに隠れて恋を実らせたり……なんていう恋の一幕を想像することもできます。前述の『堤防に腰をかけ座っていた。時刻は夜の10時を過ぎたところ。今は2月中旬で、いくら厚着をしていても体が凍るような寒さの時間だ。』からは、どちらかというと前者をイメージします。それを続く文章の嫋やかさで否定するのです。『これは、物騒な話ではないですよ』と。さすが、文体で世界観を作るのが上手いですね。こういうところは努力では到達できないセンスの部分なので、真似できないです。


    「コンビニ行ってたの。家に何もなかったから」

    この一文で少女の家庭環境が分かります。母子家庭で、お母さんは夜の仕事ですね。
    少女がクラスで陽キャポジションなのは、鬱屈した家庭環境から逃げるために、周りの仲間を巻き込んで遊んだりするからなんでしょう。これだけで少女にぐっと引き寄せられます。少なくとも私は少女のことが好きになりました。守ってあげたくなりました。

    「月が綺麗ですね」

    I Love you——ですね。
    彼は少女の無学さを知っています。だから気付かないことを知っています。
    けれども伝えたかった。
    そしてもし、知っているのであれば、今この場で打ち解けられるような気がした。彼女が夏目漱石を知るほどに、自分と近い人間であれば。それを試した。試したかった。
    なぜなら彼も孤独だったから。
    クラスでは違う振る舞いをしている二人。
    でも、根幹にある孤独は同じ。
    少年は天文学部だからここに居たわけじゃあない。なにも無い海(堤防という点でロケーションは海と解釈。川だったらごめんなさい)に行けば一人で居るのが当たり前だからだ。打ち寄せる等間隔の波のリズムに、宇宙を見ていれば、自分がここに居ないように錯覚できるから、彼はこうして孤独を紛らわすために、より孤独な場所を目指す。
    そして、世界に脅しをかける。
    「いいのか? 僕はいつだってお前の束縛から逃げられるんだぞ?」
    彼が身を投げれば、世界を裏切られる。もちろんそんなことはしない。しないけれど、いつだってできる状態での、世界に対する優越感。ドキドキ感。それだけで、この夜をやり過ごせる。そう思っているのではないかなあと。
    そんな彼だから、度胸はあったんですよ。少女が意味に気付いて「なにそれ、私のこと好きなの? 変なやつ―」と言ってきゃらきゃら笑う彼女を抱きしめて「寒いね」って言う。そんな度胸が。


    『少年の冷えた手には、その温かさは少しだけ乱暴に感じられた』

    これは凄まじい隠喩ですね。
    乱暴なのは温かさなのではなくて、彼女の優しさ。
    それを缶コーヒーの熱さに例えて、最後まで乱暴なのはコーヒーと言うことにした。
    多分、自分の凍り付いている海のような心の膜を、そのコーヒーが融かしたことにしておきたかった。「月が綺麗ですね」と言ってしまったこと、しかし通じなかったこと、そういう気恥ずかしさを隠すために強がった。自分で自分に嘘を吐いたんです。
    少女の優しさのおかげで氷が融けたのではないって。


    『月は何も変わらずに、柔らかに輝いていた。』

    にくいなあ、にくいっ!
    少年の目にはことさら輝いていたことでしょうよ。なのに「変わらず」っていうのが、粋ですよねえ。
    世界は知らんぷりです。彼の心の動きを。
    三人称の妙を遺憾なく発揮していますね。


    心が温かくなる物語を、ありがとうございました!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。
    一つだけ言わせてください。
    何ですかこの感想文。文字数確認したら、1500超えてましたよ。
    立った800文字の小説に、何でこんな感想書けるんですか!流石です、ありがとうございます。

    『お饅頭のような月を指差した。』の部分。
    シーチさんの言う通りです、狙ってたんです、と言えればどんなに良かったことか。
    丸くて黄色いお月様って、お饅頭みたいで美味しそう、としか思ってませんでした。
    柔らかく、優しい、嫋やかな感じは出したかったので、上手くいってるようなので、ひと安心です。
    文体で世界観を作るのが上手いって言われるのとても嬉しいです〜!もっと頑張っていきたい部分です。

    「コンビニ行ってたの。家に何もなかったから」
    あ、そこはその通りです。でもやっぱりシーチさんの方が深読みしてます。
    母子家庭です。そして、母親は夜の仕事か夜までかかる仕事をしています、きっと。家には彼女1人でしょうし、好き勝手外出できますねぇ。
    少女に魅力を見出してくださり、ありがとうございます。私はそこまで考えずに、少年が影薄いインキャなんだから、少女は陽キャがいいかなぁくらいで書いてました笑

    「月が綺麗ですね」
    そうです、I love youです。一回使ってみたかったんですよね……。
    少年は意味があって言った。でも、少女は気がつかない。気がつくのは、少し後。
    そんなちょっと甘く、ちょっと切ない感じを描きたかったんです。
    2人の種類の違う孤独。触れたか触れてないかわからないくらいなのに、そこまで深掘りしてくださるとは……、ありがとうございます。
    私がどこまで考えて書いてたかは、秘密です。シーチさんの想像にお任せします。
    いやぁ、そんな解釈の仕方あるんだなぁ!

    『少年の冷えた手には、その温かさは少しだけ乱暴に感じられた』
    私が気に入ってるところです。
    これはちゃんと狙って書きましたよ!本当ですよ!
    缶コーヒーの熱さに彼女の優しさをのせました。冷えた手に急に熱いものを持つと、最初は痛い熱さ。でもだんだんと体に馴染んでくるその温かさ。それは彼女の優しさとイコールなはずなのです。はずであってほしいのです。
    乱暴だけど、確かにある優しさ。それを感じ取ってもらえたようで嬉しいです。

    『月は何も変わらずに、柔らかに輝いていた。』
    これも割と考えて書いた部分です。
    少年の目にはきっと、いつもと違った輝の月が見えたはずです。
    でも、月自体は何も変わってないです。彼の告白で、何かがかわるはずがない。
    告白に失敗した彼を、『そんなことで世界は変わらないから、落ち込むな』と言っているのかもしれません。
    三人称だからできたことですねぇ。

    こちらこそ、素敵な感想をありがとうございました!



  • 「希薄なメガネ」というお題が人のあだ名として使われているところが面白いなと思いました。
    「その温かさは少しだけ乱暴に感じられた」という表現も好きです(*´ω`*)

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    三題噺のお題に困ったら、人名というかあだ名にしちゃうと楽ですよ!
    まあ、今回の場合はあだ名にしたくて、あだ名にしたんですけど。

    『その温かさは少しだけ乱暴に感じられた』
    私も気に入っています(*´꒳`*)

  • 聖願心理が綺麗ですね。

    最後のここおもしろいー

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    『聖願心理が綺麗ですね』?!
    そんなこと初めて言われました……。
    ありがとうございます。

    最後はお気に入りです。