『冗談』
その言葉は、とても利便性に長けていて、ラフな場面ほどとても役立つ言葉として親しまれている。その言葉は直接ワードとして使われることもあれば、話をする上で面白おかしくするという「意味」を持って存在することもある。
言葉の力が強大であることの1つとして、見えない引き金で装填を必要とせず撃つことができる。この点、言葉を文字や音で表現できるのはコミュニケーションにおいてなんと便利なことか。だが当然いい点ばかりではなく、使う者によって効力は著しく異なる点もある。
その代表として『冗談』という言葉は扱いに十分注意されたい。本来ユーモアな場面で意味を成す言葉であるのだが、どうにも使い方をよく分かっていないのか、暴言や都合の悪い言葉を放った時に「冗談だよ」と一言言えば全て帳消しにできると思い込む者がいる。
なぜ傷ついた心に絆創膏を貼るような感覚で言えるのだろう?自分の言葉に責任を持たないから適当な免罪符として扱ってしまう。お呪いでも魔法の言葉でもなんでもない。使い方を誤ったならば、ユーモアも忽ち凶器になる。
冗談だよ。は、優しい言葉ではない。
理-世界の摂理 ぎあ @mf-KRMsm0001
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