聖なる尊顔は光あふれ、救いの恵みの兆しなり

本作品は、困窮する現代社会を救済するメルフェンである。

困窮した社会を描いたアンデルセンの『マッチ売りの少女』のように、
困窮する人々の増えた現代社会の代表として、キヨシは夢をみた。
野坂昭如の書いた悲しく終わる『マッチ売りの少女』を題材に用い、
紅がキヨシの母親の民宿で働くことで夢は叶うだろう。
彼女の救済とともにキヨシも救われる。
クリスマスは、奇跡が起きていい日なのだ。

読後、『きよしこの夜』の歌が聞こえてきそうである。