彼の目の前で大声で叫んだら、婚約破棄された

一ノ瀬 彩音

第1話 婚約破棄されてしまった私

私にはお付き合いしている人がいてその人とは

婚約しているんですけど、なかなか進展しない。


どうして進展しないのかなって考えると、私と浩二は

そんなに会っていないので困っています。


以前までは頻繁に会っていたのに今はそこまで会って

ないというのが現状です。


そこで私と浩二は二人で海へ行く事にするのですけれど、

季節は夏なので海に行くのにはいいかなって思います。


浩二には私の家に来てもらって、それから二人で海へ

行くのです。


私の家からは海が比較的近いのでいいかなって思っているのと

浩二の家に行くのが面倒なので私の家に来てもらいました。


二人は海へ向かっていますけど、道中は暑いので何もお話しないで

歩いています。


しばらく歩いていると海へ到着すると、私と浩二は浜辺へと

行きますけれど、その時に浩二からこう言われます。


「ありか、何で暑い日に海に何か来ているんだ?」


「別にいいじゃない、どうせ暇だったんでしょ」


「それは暇していたけどさ、海に来なくてもいいじゃないか」


「そんな事を言わないで」


「そうだな」


こうして二人で何処かへ行くのも久しぶりでとても私は嬉しかった。


そうしていると浜辺に着いたので私は何もしないでいると

浩二が私にこう言ってくるのです。


「ありか、暑いから帰らないか?」


「まだ来たばかりじゃない」


「そうは言ってもな、暑くてつらい」


「男性なのにそんな事を言うなんて弱いね」


「うるさいな」


「ご、ごめんなさい、浩二」


「ありかって時々、俺の事を馬鹿にするよな」


「そ、そうだね、ごめんなさい」


「わかってくれればいいんだよ」


私は浩二の事を馬鹿にする時があって申し訳ないという気持ちで

本当は一杯です。


大好きな人を馬鹿にするのは失礼だと思います。


それよりも大声で叫びたくなってきたかなって思います。


「浩二、愛しているよ!!」


「うおっ!? いきなり大声で叫んでどうしたんだよ」


「ごめんなさい、驚かせて」


「それよりも恥ずかしいじゃないか、やめろ」


「ごめんなさい」


浩二のご機嫌を損ねてしまったようでどうにかしないといけない。


「ありか、悪いが婚約の件はなしにしてくれ」


「どうしてよ」


「気が変わった」


「そんな………………」


「婚約破棄ってこと?」


「そうなるな」


「原因は何なの?」


「暑いのに海に来ているのと、大声で叫んだ事だ」


「ごめんなさい、浩二」


「謝っても婚約破棄させてもらうからな」


「はい」


「じゃあな、ありか」


浩二は私の前から歩いて何処かへと行ってしまうと、私は

浜辺に一人取り残されているという状態です。


私の恋愛って何だろうと考えてしまうと、どうしようもない

感じがして情けないです。


くだらない理由で婚約破棄されてしまってショックです。


せっかく幸せを手に入れるチャンスだったのに残念。


次の恋愛は当分しなくていいかなって思います。


本当、私って最低ね。

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彼の目の前で大声で叫んだら、婚約破棄された 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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