第9話

 その後北村光一は治療の甲斐あって徐々に記憶を取り戻し、光太郎と加寿子を父母と認識するまでに回復していた。ただ、国吉に対しては噛み付くような仕草は残っていた。

国吉はそんな光一に慣れるのが自分の使命とまで思い、少々腕に噛みつかれて歯形がついたり、出血したりするくらいは我慢すべきだと考えるように努めた。

 光太郎は国吉が開いた若者向けの私塾に密かに興味を抱いていた。息子と言っても六十歳台にもなった光一がもっと回復してから、何とか少しでも自らの貴重な体験を生かして国吉と力を合わせて私塾に関わってもらいたいという思いに至っていた。

そのためにバブル期に投資で当てた莫大な資金を私塾の開校基金として支出したいという思いがあった。

 光太郎は間もなく加寿子と光一を残してこの世を去ったが、二人に残した遺産の一部を私塾の資金にして欲しいという遺書を残していた。

 加寿子は適当な時期に光一に相談をかけたところ、私塾は自分の数奇なアメリカでの体験を少しでも生かせる場かも知れないと、国吉とタッグを組もうという気が起こっていた。

 その話を国吉にすると、是非そうしたいという返事だった。国吉は光一と相談して、帰国後開いた私塾を一旦閉めて、新たに規模を拡大した私塾を開く準備を進めることになった。

 赤間もその話に乗り、塾生の公募を担当することになった。

 塾生の候補に浮かんだのは、あのサトルである。サトルは赤間が帰国してから折に触れてナオミと子供を連れてニューヨークから赤間を大阪に訪ねて来ていた。

 機会を捉えて、赤間はサトルに新しく開く塾の話をしてみた。

「君はもしそんな塾が開かれたら、門をたたいてみる気はあるかい?」

 果たしてサトルがどんな反応をするか、興味津々だった。

「国吉さんでしたっけ。確か人間のこれからのありかたを探る塾ですか。興味ありますね。国吉さんはちょっと怖いけど、赤間さん、紹介してもらえますか?」

「うん。連絡先を教えるから、内容について直接聞いてみたらいい」

「ありがとうございます。連絡してみます。それにしても、国吉さん、本当にテロリストだったんですね。そこだけは、ちょっと引きますけど」

 サトルはそこでちょっとはにかんだ。

「あいつもアメリカの捜査当局が欲しがる過激派の情報をたんまり持ってたから、司法取引で罪を逃れられたんだ。帰国してからも日本の当局から結果的には事情を聞かれただけで済んだ。時効もあったしね」

「ボクはこの年になってもまだニューヨークでフリーターみたいなものだし、ある意味時間はいくらでもとれますから。ただ、往復の交通費が大変で、ナオミが許してくれるかどうか」

「君は特別な塾生だ。私塾の資金を使わせよう。俺から北村に頼んでみるから」

「ありがとうございます」


 交通費のこともあり、赤間は光一を訪ねた。

 赤間は光一がリサに拉致されてその後死線を彷徨わせることになったのは、自分が光一の名前や仕事先のことなどをリサの耳に不用意に入れてしまったのが、そもそもの原因だったとして、その機会を利用して改めて深く謝罪した。

 光一は赤間の謝罪を受け入れた。

 

 三か月後、新塾開校の日がやって来た。会場は国吉の友人が経営するダイニングバーの個室だった。最初の一時間は国吉が講師として講演とそれに対する質疑応答があり、終われば食事をしたり、飲んだりしながらの和気藹々の雰囲気となる。あとはエンドレスだ。 塾生は二十代の若者が中心で、毎回二十人ほどが参加することになっていた。

 塾長・国吉の講義が始まった。この夜のテーマはふたつあった。組織の冷たさとマスコミ情報である。

「秘密組織に属するということは、敵に捕まったら、確実にその組織から命を狙われるということです。捕まった人間が組織の秘密情報を吐けば、組織全体が危険にさらされることになります。盟友のテロリストだったヒラムもある容疑でFBIに逮捕された瞬間に味方であった組織のスナイパーに射殺されました。あれだけ組織に貢献した人間でさえ、悲劇的な運命をたどるんです。それをわたしは身近で目撃しました。私自身も同じ運命にありました。娘をテロから守ろうとした行動が組織に漏れて、組織は殺し屋を送り込んで来ました。幸いわたしはケガで済み、ここでこうして生きております」

 話がマスコミ情報に移っていった。

「組織が接する裏情報というのは、インフォメーションと呼ばれる情報なんかじゃなく、インテリジェンスの情報です。その意味は的確な、動かすことが出来ない真実を踏まえた実践的な情報です。いわゆるマスコミといわれる分野でいう情報は、我々からすれば、滓(かす)の塊といっていいでしょう。何の役にも立ちません。かえって邪魔ものです。世の中はマスコミの連中が思っているより、はるかに速く動いています。マスコミが嗅ぎつけた時には、すでに事態はずっと先に進んでおり、マスコミで取り上げられた時には、我々に言わせれば、すでに情報ではなくなっている。そんな情報では我々の活動は機能停止します。裏情報であるインテリジェンスが欠かせないのです」

 ひとりの若者が手を挙げた。

「その裏情報はどのようにして入手するんですか?」

「組織のネットワークの賜物です。枝葉のように張り巡らされたネットワークで裏情報を掴みます。逆に組織には例えばFBIというばい菌が紛れ込んで来ます。中で悪さをして情報を盗むわけで、そのばい菌に感染しないように、発見次第ばい菌を殺し、インテリジェンスを防衛しながら、それを我々のターゲットに向けて活用し、実践に使います」

 別の若者が挙手した。

「テロリストといえば、ボクはジャッカルというドゴールフランス大統領を暗殺しようとした架空のテロリストを思い出します。ジャッカルはドゴールひとりを暗殺するために、照準付きのライフルの射撃訓練だけじゃなく、大英博物館に通い、自分がこれから暗殺するドゴールとは一体どういう人物なのかということまで詳しく調べた上げてから暗殺を決行したという風に描かれています。勿論小説の中の話ですから、実際はわかりませんが、テロリストはそこまでターゲットのことを調べるんでしょうか?」

 国吉が頷いた。

「非常に大切なポイントです。たとえ書物の情報であれ、本人にまつわるインテリジェンスが書物の文字の中に潜んでいる可能性が充分あります。小説の中に真実が隠されているなんてこともままあります。それがターゲットをしとめるのに現場で重要な役割を果たすこともありますので、事前のインテリジェンス収集の方法として極めて有効と言えます」

 サトルが遠慮がちに手を挙げた。

「どうぞ!」

 国吉の太い声が室内に響いた。

 サトルは緊張で、顔が赤くなっていた。

「国吉さんは裏の世界で生きて来られました。わたしはおそらくその正反対である表の世界で生きていると思います。両方の世界では価値観が全く逆だと思います。ボクが裏の世界の論理が正しいと言っても、表の世界では絶対に通用しないと思います。そう思うと、国吉さんのおっしゃることを理解し共感しても、表の世界ではただの教養みたいなものとして受け止めるしか出来ないと思うんですが・・・・・・」

サトルはやっとそれだけ言って、頭を下げて座ってしまった。国吉の鋭い目に睨まれているような気がしていた。

「サトル君、アメリカの息子ブッシュとイラクのフセインのことを思い出してください。アメリカやイギリスなどはフセインが国内に大量破壊兵器を隠していると真っ赤な嘘をついてイラクに多国籍軍を送り、侵略しました。そしてフセインを最終的に捕らえて処刑しました。一連のことは欧米の『正義』という名で合法化されたが、つまりは一方的な言い分でしょう。敵対したフセインにとっては言いがかりと言っていいのかもしれない。結局お目当てとされた大量破壊兵器は勿論どこにも見つからなかったが、戦争を一方的に仕掛けることでアメリカを敵にしたフセイン政権を倒すことが出来た。それで欧米は目的を達したんです。イラクを握り、傀儡政権を作れば、戦略物資の石油を自由に出来る。本当はそれが欧米の目的だったのではないかと思います。すなわち、フセインは大量の生物化学兵器をちらつかせて周辺国を脅す非常に危険な人物だという宣伝をして、フセインを倒すことが『正義』と思わせる。そして攻め込んで、処刑しました。ところが最初から、目的はイラクの石油だった。アメリカがその後、ソ連が崩壊して雨後の竹の子のように生まれた共和国の政権をアメリカ寄りにして、石油を合法的に奪い取っていく一連のアクションの生贄にされたのがフセインだったということがだんだんわかって来るんです。しかし、忘れてならないのは、フセインには、あるいはイラクには、イスラーム世界の秩序と体制を守るという『正義』があったんです。しかし、それは全く無視された。つまり、勝った者の論理が『正義』になるんです。声の大きい者が勝つ。力の強い者が勝者になる。そして勝者の論理が『正義』になってしまうんです。そう見ていくと、君の言う表の社会が支配すれば、敵は悪魔として葬られる。もしも逆に表の社会がいう裏の社会が世の中を支配すれば、そちらが『正義』になる。『正義』と言うのは事ほど左様に相対的な価値だが、それが絶対的な価値になれば、どちらの体制になろうが、問題が出て来るんです」

国吉と塾生との質疑応答が活発に続いていた。質疑応答が終わり、国吉はもう少し時間が欲しいと言った。

「皆さん、今日はわたしと一緒にニューヨークで長年過ごした同志を紹介させてください。北村光一君です」

 出入り口から光一が姿を現した。おびえたような眼で部屋の中を見渡しながら、ゆっくりとした歩みで国吉の隣に並んだ。緊張が服を着て現れたという感じであった。サトルは赤間から聞いていたのとは少し違うイメージを光一に見ていた。

「わたしのせいで、北村君は未だに精神的な疾患を抱えております。そちらの椅子に座らせていただきたい」

 若者たちは光一が用意された椅子に座るのを見つめていた。

 国吉はニューヨークでの光一の地獄の日々について語った。

「そういう地獄のような日々のせいで、彼は精神に異常をきたし、わたしに噛み付きかかるというようなこともありましたが、今ではこのように人前にも出られるようになりました。わたしは彼の勇気と忍耐を塾生の君たちと一緒に讃えるため、わざわざ彼にここまで足を運んでもらいました。腐りきった日本を少しでも改革しようと立ち上がった君らの先輩、北村君の労苦に報いるため、彼に熱烈な拍手を送りたいと思います。皆さん、立ってください」

 塾生が立ち上がり、大きな拍手を送った。光一は恥ずかしそうに下を向いていた。

 フリータイムとなり、サトルは国吉に光一と話したいと申し出た。

「直接君と話すのは無理だ。おれが『通訳』する」

 光一は人とコミュニケートする時には、必ず国吉の耳元でささやき、国吉がその内容を相手に伝えるという形をとっていた。サトルと向かい合った光一は顔を隠すように目を避けていた。

「高校生の身で国吉さんとアメリカに行くという決心をされたのは何故ですか。余程の決意が要ったのではないでしょうか」

 光一が国吉の耳元でささやき始めた。国吉がサトルに伝えた。

「当時の世相がそうさせたと思います。問題意識を持った学生らは真剣に日本という国の方向を模索し、考えていました。それは活動家や過激派学生だけじゃありません。一般学生の中にもいました。ベトナムで悲惨な戦争を仕掛けるアメリカ帝国主義に対して、その暴挙を阻止しようという運動は世界的な広がりを見せていました。その一角を担いたいという気持ちが強くなり、国吉さんと共にアメリカに行く決心をしました。両親には心配かけまいと話しませんでした。でもうすうすわたしのことは気付いていたようでした」

 頷きながらサトルは次の質問に入った。

「国吉さんに対しては今どう思われていますか」

 光一の顔が少しゆがみ、身体が一層緊張したような感じだった。余計なことを尋ねてしまったのかも知れない。サトルは後悔した。こうして国吉さんの講演に現れるくらいだから、少なくとも国吉さんのことを悪くは思ってないはずだ。

しばらくのポーズの後で、国吉が光一の言葉を伝えた。

「国吉さんはわたしに渡米のチャンスをくれた方です。敵に捕まり、リンチを受け、気絶してもわたしは彼のことは決して話しませんでした。敵が逃亡し、牢屋からやっとの思いで逃げ出して、命だけは助かりましたが、その凄まじい生活でここがやられたんです」

 光一は頭を指差した。

「ここがやられて、助かった時に見舞いに来てくれた国吉さんに噛み付こうとしたこともあったようです。何故かわかりません。自分が何処かおかしくなったという認識はあります。今では薬物治療だけになりましたが、心理療法を受けていた頃と同じように相も変わらず暗いところは苦手で、夜は外に出られません。とにかく不気味で怖いのです。ゾンビがあちこちに居て、近付いて来るんです。悪夢もしょっちゅう見ます。苦しいです」

 国吉は自らの思いを語った。

「彼の言葉を伝えるのが辛いです。身が裂かれるような気になる時があります。でもね、おれは北村君を一生ケアしていくつもりです。それが同志・北村君のこれまでの努力に報いる道や思っています」

 国吉の目に涙があふれていた。

 光一がまた耳元でささやいた。

「北村君が君にひとつだけ質問があるそうや。それは、君がこれから新しい仕事をするとすれば、どんなことをしたいかということだ」

 サトルの口から答えが飛び出した。

「社会的な弱者を支えていくような仕事をしたいです」

            

 光一がサトルに会いたいと言って来たのは翌日のことだった。

「サトル君、君は北村に気に入られたらしい。ある意味スゴイことだとおれは思う」

 国吉の太くて低い声が携帯電話の向こうで響いた。

「それは一体?」

「実は北村が自分からこの人に会いたいというのはこれが初めてなんだ」

「何故北村さんはおれに?」

「それは本人から直接聞いてくれ。これから時間あるか? あるなら住所を言うから、今から直ぐ来てくれ」

 サトルは光一の家に向かった。国吉も一緒に暮らしているらしい。

 電車を乗り継いで、言われた住所に足を運んだ。そこには豪華な一戸建ての邸宅があった。そびえ立つような高い門柱に北村という大きな表札がかかっている。脇にあるくぐり戸の横のベルを鳴らした。国吉が出た。

「開いているから入って来い」

 戸を開けると、玄関の両脇に背の高い桂の木があり、ハート型の涼しげな葉がたわわに茂っていた。国吉が玄関を開けた。

「よう来た。さあ、中に入って」

 突然大型犬が家の中から、サトルめがけて飛び出して来た。サトルは不意を突かれて、身動きもできず、棒立ちになっていた。

「大丈夫。カラはでかいけど、やさしい犬だから」

 国吉が犬の頭を撫でると、犬は大きな舌で国吉の顔をなめ始めた。

 国吉は犬を座らせて、サトルを手招きした。後に続くと、応接室があった。立派なソファーの両側に肘掛のある重厚な椅子が並んでいた。

 サトルは場違いな部屋に入った感じで、目をキョロキョロさせながら、椅子に腰かけた。今まで経験したことのない座り心地がサトルを包んでいた。

 扉が開いて、奥の部屋から光一が現れた。サトルを認めると、笑みを浮かべて、国吉の耳元にささやいた。

「よく来てくれました。歓迎します」

 国吉が通訳した。光一は次々に国吉の耳元で話していた。国吉が少し待つように言うと、サトルの方を見てほほ笑んだ。

「北村は君に塾のアシスタントになってくれないかと頼んでいる。勿論ただ働きじゃなくてフルタイムの専従として雇い入れるそうだ。どうや、やってくれるか? 君のホンネを聴きたい」

「すみません。あまりに急なお話なんで、戸惑っています。少し考える時間をいただけませんか」

 光一がほほ笑みながら頷いた。

          

 サトルは一晩考えた。収入が不安定なフリーターの仕事を続け、これから一体どんな人生設計があるのかと、あきらめにも似た気持ちをやっと支えながらナオミと子供を食わせて来た。そこに向こうからフルタイムの仕事の話が転がり込んで来たのである。

 

 翌日赤間のオフィスを訪ねた。こういう時に頼りになるのはやはり彼だ。開口一番、赤間はサトルにこう言った。

「サトル君、北村から願ってもないオファーが来たんだ。君は北村に同志として認められたということだ。ここは迷わずオファーを受けるべしと思う。勿論ナオミさんとよく相談してからの話だがね」

 サトルは安心したように息をついた。

「ありがとうございます。本当にラッキー過ぎて、却ってためらいました。でも、北村さんのリクエストを受け入れる決心がつきました」

「そうか。それはよかった。もともと北村が国吉と行動を共にしてアメリカに渡ったのは、当時の風潮で父親を中心とした家自体が人民を搾取する体制側の末端だというような見方があったからだ。そんな父親や家庭に対して、北村は反逆した。だけど、時が移り、遺産を引き継いでからは、遺産を自分だけのために使うんではなく、国吉がめざしていた世直しや革命をまた違う形で実行するための資金として使おうと思ったんだ。なかなか出来ることじゃないと思う」

「そういう意味では、国吉さんの存在も大きいですね」

 赤間が大きく頷いた。

「国吉はアメリカから帰る時から、日本で若者を対象にした私塾を開くつもりだった。その頃、北村の病状はまだまだ不安定だったし、今のようには行かなかったけど、帰国してから北村の病状が急速に回復していった。やはり彼には日本の風土が合っていたんだと思う。そのことも、彼が基金を創設して、過激な手段ではなく、自分を育ててくれた日本を良い方向に変えていこうという気持ちにさせたんだと思う。世界的に見てもすばらしい日本の自然と、そこに住む日本人を磨いていくというイメージだな」

 

 翌日サトルは改めて赤間のオフィスに呼ばれた。

「喜べ、サトル君。君の仕事場はニューヨークだ。つまり、北村と国吉は言葉の壁を乗り越えて、塾生を世界から募集するために、ニューヨークにリエゾンオフィスを設ける予定で、君にはそこでこれまでのニューヨークで学んだことを役立てて仕事に励んで欲しいということだ」

 サトルの顔に笑みが浮かんだ。

「それは助かります。往復の航空運賃も要らないし」

「君のちょっと苦手な国吉とも毎日顔を突き合わせなくても済むしね」

 赤間がペロッと舌を出した。

「でも、時々は今まで通りに俺のオフィスと、私塾のオフィスには顔を出してくれよな」

「わかりました」

「北村は日本人会の職員の時代に、休みを利用してソーホーのアート街によく通っていたらしい。そこで若者が集い、新しいものを創造してゆく姿を見て、いつか日本に戻ったら、世界の若者が地球の将来を考えるヒントを与えるような事業をしてみたいと思っていたそうだ。それが今回のニューヨークのリエゾンオフィスの発想を生んだらしい」

「そうですか。北村さんも長いニューヨーク生活の中で色々と考えていたんですね」

サトルは赤間の話に耳を傾けながら、光一の澄んだ瞳を思い浮かべていた。

「もしもし、ナオミ。とっても大切な話があるんだ」

 サトルは早速ニューヨークに電話を入れた。

                                       

                                    完

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謀略の彼方に 安江俊明 @tyty

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