シナリオを作りたい。

 あくまで自己流のシナリオ作成術です。自分がやってる事を詳しく言語化しただけです。「こんな風に作っている人がいるんだな」程度にぼけーっと眺めていてください。



◇◆先ずはテーマ決め

 テーマ……というかGMの願い、ですかね。それを決めます。

「PCにはこんな冒険をしてもらいたい」「こんな敵と戦ってほしい」「PLにこんな物語を提供したい」

 そんな想いがGMの中にはあるはずです。あってほしい。

 後はそれを短く言語化するだけです。


◇◆メインとなるシーンを描く

 物語の起点、というのでしょうか。

 シナリオには、GMが示したかったものというものがあります。それはテーマをしっかり決めたGMであれば、誰もが無意識に考えていることです。

 そこを想像します。例えばPC達がナニカと戦っているシーン。例えばNPCとの別れのシーン。そういったものを想像します。そこが、シナリオの根幹となる訳です。


◇◆物語を分ける

 メインとなるシーンができました。次は過程を考えなくてはいけません。または、その後、シーンが過ぎた後の結末を考えなくてはいけません。

 まずは大まかに流れを定めます。雑でいいです。「依頼を受けた」「遺跡を探索した」「敵と戦った」「無事に帰還した」……とか、こんなもんでいいです。4つくらいに分けましょう。起承転結、というものですね。

 次に、メインのシーンを挿入します。「こんな敵と戦って欲しい」というテーマから始まるなら、メインとなるシーンは三番目の「敵と戦った」になります。


◇◆道筋を作る

 今度はシナリオを肉付けしていきます。

 先ずは起点となるシーン。先ほど4つの内1つに分類したやつ。

 どうしてそうなるに至ったのか、その後どうなったのか。それを明確にして、そのシーンへと繋がる道筋を伸ばしていきます。が、雑でいいです。ふわふわしたイメージを持っていれば結構です。


◇◆物語の空白

 シナリオを書くことは、一本の短編小説を書くのと似ている……かもしれません。

 とはいえそこはTRPG、GMだけでは物語は作れません。

 PL達が介入する為の余白、「アドリブ」を入れる場所、そういったものを用意しなければいけません。

 先程の道筋、雑に作った理由はここにあります。

 ここはPL達で判断して欲しい、と言った部分があるなら、その都度シナリオの方を合わせていきます。


◇◆矛盾を無くす

 その際、因果関係ははっきりさせます。

 いつ何が何処で起こったのか、それによっていつ何がどうなるのか、そういった現象からNPCの行動原理を明確にしていきます。

 勿論、その間にもアドリブを入れる空白はあります。

 大事なのは、「最初に何があったのか」「そこから描きたかったシーンにどう繋がるか」

 ここに矛盾が無ければ問題ありません。後はアドリブの精度を上げる為のオマケです。


◇◆バランスの調整

 シナリオは上記でひとまず完成です。後は難易度の調整をします。

 矛盾が無いように、エネミーやトラップ、判定の基準値を設定していきます。

 高レベルの卓でも、低い基準値が出てきて結構です。戦闘外の行動判定の目標値の決定は、『Ⅰ』P100を参考にするといいでしょう。

 後は想定した難易度に合わせてモンスターを配置し、調整します。


◇◆模擬戦闘

 ガッツリ参考にするキャラクターシートを用意しろって言ってるわけじゃありません。

 エネミーが叩き出すダメージを計算し、それを耐える事が可能かどうか。そのレベル帯のヒーラー1人で、回復は追いつくのかどうか。命中力・回避力・抵抗力の基準値はレベル帯の平均に対して適切か。総HP量はどの程度がベストか。などを考えます。電卓とメモがあると便利。

 耐える、回復が間に合う、基準値は足りてる、HPは多過ぎない。

 これらをクリアしたら、ようやくシナリオは完成です。

 どうせPTによって性能はまちまちなので、キャンペーンシナリオで、PCに出現エネミーを合わせるなどしない限りは適当で大丈夫です。



 こんな感じでシナリオを作っています。

 短い卓を作る時は、もう適当です適当。全部頭の中でやっちゃいます。

 エネミーデータとテーマがあれば卓はその場で作れますからね。結局アドリブ……ってわけでもないんですが、私はそうなりがちです。

 皆さんはどんな形でシナリオを作成しているのでしょうか。そういった記事をまとめているのであれば、是非紹介してください。

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ソードワールド2.5について語るだけ。 森彦 @sasamorimori

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