微笑みを数える日 ~別れのうた~

作者 野々ちえ

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★★★ Excellent!!!

ある母親が、自分のいなくなった後の家族を深い愛情で見つめる、じんわりと暖かな物語です。

突然の事故で命を落としてしまった、とある家族のお母さん。
母を失ったことを嘆き悲しみ、日々の暮らしに苦労する夫と娘。
彼女は、遺された家族をそのすぐ傍で優しく見守ります。

彼らにはもう届かない言葉を、一人呟く彼女。その言葉たちは、妻として、母親としての深い愛情に満ちています。
彼女が、どう家族を見守り、どんな思いを告げていくのか。作者様の紡ぐ暖かで真っ直ぐな言葉に、思わず胸がジワリと熱くなります。

暖かくてきゅうっと切ない、素敵な家族の物語です。

★★★ Excellent!!!

突発事故で命を落としてしまった幽霊と残された家族の物語。
たとえその人の生命が失われたとしても、それまで築いてきたものは失われなどしないという事を教えてくれます。だからこそ、私たちは安寧と時を過ごさず、身近な人達と大切な日々を紡いでいかねばならないのでしょう。

人間関係で疲れてしまい、イマイチやる気が出ない貴方へ、おススメです!

★★★ Excellent!!!

主人公は幽霊なのですかね。
よくわかりませんけれど。
よいのです。問題ありません。
おおらかなお母さんですから。
咎められる心配はありません。
娘と夫を見守って、
死んでしまっても
のんびりで。
幸せだったと。
娘と夫も幸せですね、きっと。
幸せになれるかどうかは運やなんかではないのだなあ。
人間が、幸せになれる人間なのですよ。

★★★ Excellent!!!

とある女性目線で語られるこのお話は、深く読み進めるなかで、色々なことを想像させてくれます。

何が起こったのか、見えてくると胸が苦しくなる。それでも、語り部の女性は「幸せだった」と言います。「だから、泣かないで」と。

語り調の詩的な描写だからこそ、読者それぞれが行間を好きに読むことができます。

皆さまもぜひ、彼女の語りに耳を傾けてみてください。
素敵なお話をありがとうございます。