結上日葵は難攻不落

雪月華@33331111

「ハル」~spring~

この話は暖かい春のある日。

「日葵さん!」

私、結上日葵に

「俺、遠坂優継って言います!」

彼、遠坂優継が。

「俺と、付き合ってください!」

告白することから始まる

「ごめんなさい」

失恋系ラブコメディです。


(まるで、自分が断られるなんて予想もしてなかったみたいな顔・・・)

彼、遠坂優継とやらは目は唐突に気力を失い、俯いている。

まあそれは、先程の告白にたいして私が悩むと言うことをせず、ごめんなさいなんて言ったから。

ゾクッと背中をなにかが駆け抜ける。

それは罪悪感とは違う感覚。

(なにこの人・・・かわいいっ!)

そう、きゅんっと言う感覚に近いもの。

(まあ、予想外なのは仕方ないほど高スペックだものね)

彼、遠坂優継は私と同じ十六才、成績優秀、文武両道。おまけにイケメンで親はトーサカグループってゆー日本有数の大企業の社長。まあ、いわゆるとんでもないゆーりょーぶっけんってヤツ。

ただ、そんなスペック、私からすればミジンコみたいなものだもの。

私、結上日葵は十六才、成績は常に学年一位をキープしてるし、・・・運動は、まあ、ね!!??

自覚はしてるけど美少女だし、親は日本の1大企業、世界有数の大企業として名を轟かしているひまりグループの社長。一代で作り上げたんだから、歴史は浅いけど。


というか、遠坂優継って、許嫁居なかったっけ?たしか、近坂八千代とか言う・・・。


「おねがい、だ!」


あ、黙ってたからすっかり遠坂のこと忘れてた。


「何を?」


「俺、八千代のことあんま・・・いや、全っ全女として見れない、っつーか、好きじゃねぇっつーか・・・だから、それを親に打ち明けたらな、お前に好きな人が居るなら考えてやるっていわれて・・・その、入学式のときに、・・・もう一年も前だけど、そのときにひまりさん、見つけて。あ、この人だって・・・思って。」


「だから、付き合ってください!かー」


・・・じぃーっと目を見る。


嘘はついてなさそう。じゃあ、


「私、結上日葵は難攻不落の名嬢として有名なの。だからね。簡単にはオとされないの。・・・ただ、付き合ってって言った貴方の目はホンモノだった。だから、テストをします。これから一年間。私は貴方の仮カノとして過ごしてあげる。」


「えっっ!」


「喜ぶのが早すぎよ。テストよ、あくまでも。でね、1年間で私を満足させること。それができたら、付き合ってあげる。」


これは遠坂優継への宣戦布告。私、難攻不落の名嬢・結上日葵のプライドをかけた。


「よろしくね、やさつぐ。」


さあ、恋愛ゲームの始まりよ。


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