人ってそれぞれ人生があって、老いて、当たり前に亡くなっていくんですね。

主人公が90歳まで生きて亡くなることを目標にしている以上、時間が流れ様々な変化が起きることを作品に書かなければならない。
こういう作品は未完で終わることが多いが、この作品は最後まで違和感なく終わらしてくれた。
若い時代、特に青春時代を濃厚にしながら、必要最低限のキャラクターだけ掘り下げることで、主人公や主人公が本当に親しい人間だけ愛着を持てる。
ifなどの別の世界線を書かないことで、主人公はこの人生で終われたんだなと作品としての完成度も高いと思う。
ただ主人公以外の視点からを読んでみたかったという気持ちがある。
間違いなく読んで損しない、他の人に勧めたい作品だ。