完全犯罪の悪役令嬢
ボールが味方外野の手に渡った。
「出来るだけ後ろに下がり、背後の外野を隠しつつ捕球体勢。」
構える。
外野は狙い通り、こちらに向けて勢いよくボールを投げつける。
「引きつけて回避。」
ぶつかる寸前、避ける。
ギリギリで躱したため、後ろの敵外野は反応できず、しかも、全力で投げた為に直撃して凄まじい音を立てた。
私は何もしていない。
「ちょっと!何するの?」
「知らないわよ。ボサッとしていないで!早く投げなさい!」
「ハァ⁉ふざけるんじゃないわよ!」
不和が引き起こされる。
後は解るだろう?
私に目もくれず、敵外野が味方外野に向けて投球。
敵内野も巻き添えでルール無用のボールぶつけが始まった。
「これは………」
「これこそがモリアーティーの完全犯罪だ。」
私は何もしていない。
が
私達の前にはボールのぶつけ合いで死屍累々の貴族令嬢達が転がっていた。
死んだ最強の悪役は記憶喪失になって虐めら令嬢を悪役令嬢に超進化させる。 黒銘菓短編集36弾 黒銘菓(クロメイカ/kuromeika) @kuromeika
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