第5話

学園に到着したみたいです。前にいた学園よりは小さいですがそれでも結構な大きさはあるようです。

まずは学園長に挨拶をしに行きたいのですが、道がわかりませんね。あそこの人に聞いてみますか。


「あの、すいません。学園長室はどこにあるか知りませんか?」


「うん?あ〜学園長室ならここを真っ直ぐ行って右に曲がった先にあるよ」


「ありがとうございます。助かりました。」


教えてくださる優しい方でよかったです。


「それはいいんだけどどうしたの?学園長に何か用事?」


「そうです。私、明日からこの学園に通うことになりまして。なので挨拶をしに行こうかと」


「へぇーそうなんだ。名前はなんて言うの?」


なんていうか、こういうのナンパみたいですね。


「私の名前はローズ・アンダーソンです。以後お見知り置きを」


「俺はレオ・ブラウン、これから学園で会ったらよろしくな」


「えぇよろしくお願いしますね。ではまた。」


見た目の割には優しい方でしたね。

さて、学園長の所へ行きましょうか。確かここをまっすぐ行って右でしたっけ?あっありました。



「失礼します。ローズ・アンダーソンです。」


「おぉ来たね、待っていたよ。事情は聞いているよ、大変だったね」


「知っているのですか…本当に大変でしたよ」


流石に知っているでしょうね。あんな大人数の前で婚約破棄されたのですから。


「君があの騒動の張本人と気付く人もいると思うが、この学園にいる間はゆっくりしていってくれ。少しは融通をきかせるから」


「ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきますね」


学園長も優しい方で良かったです。私の事情も知っていらっしゃるので少しは信頼しても良いのでしょうか?


「挨拶はここら辺にして今日は寮に戻って疲れをとっときなさい。寮までの道案内は君のクラス担任にさせるから」


「分かりました。ところでその担任の方はどちらにいらっしゃるのでしょうか?」


「呼んでおいたからもうそろそろ来る頃だと思うよ」


そう学園長が言うとちょうど扉のノック音が鳴りました。「失礼します」そう言って入って来たのは凄くイケメンの先生でした。女子生徒からの人気が凄そうですね。


「テイラー先生、こちら明日からあなたのクラスに入ることになったローズ嬢だ。寮までの案内を頼む」


「かしこまりました学園長。ローズさんこれからよろしくお願いしますね。授業で分からない事などがあったら気軽に聞いてください」


「ありがとうございます、テイラー先生」


これは完全に女子人気ありますね。笑顔がとても素敵です。恋愛に興味があまりない私でも少しキュンとしてしまいましたもの。


「それじゃ早速行こうか。早く教室の場所など覚えられると良いね」


「えぇ、1人でも行けるように努力します」



寮に着くまでテイラー先生からクラスの事や学園の事など沢山話を聞かせて頂きました。テイラー先生は話上手で私も緊張せずに話すことが出来ました。先生が担任でよかったです。

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何故か婚約破棄されたので、私はもふもふ達と暮らします! 山口琴羽 @yamaguchi_kotoha

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