第4話
ついに引っ越しの日になりました。私がこれから住む場所はアシッド侯爵という貴族が治める土地です。
昔に一度だけ行った事がありますがあの頃は前世の記憶が戻ったばかりだったのであまり覚えていません。なので少しどんな場所なのか楽しみです。
「ローズちゃん向こうでも頑張ってね」
「ローズ、クレアもついて行ってくれるが向こうでの寮生活は大丈夫か?」
「ええ大丈夫です、お父様。自分の事は自分でできますので。それではお母様、お父様。また会えるのを楽しみにしてます」
お父様とお母様が見送りに来てくださいました。
後はお兄様もいるのですが泣きそうになっています。
「ぐすっ…向こうでもちゃんとやっていくんだよ?ご飯もしっかり食べるんだよ?」
「はいはい、分かっていますよお兄様」
お兄さまのお気持ちは嬉しいのですが度が行きすぎてしまうと少しうっとしく感じてしまいますね。
そんなこんなで家族で別れ話をしていると出発の時刻になりました。私はみんなに最後の挨拶をして家を出ました。
家を出発し、私はクレアと一緒に馬車の中で話をしていました。
「そういえばお嬢様の好きなタイプってどんな人ですか?」
突然クレアにそう聞かれました。
「いきなりなんですか…好きなタイプなどいませんよ」
「だって、アラン様に婚約破棄された時だって冷静だったじゃないですか。中身はあれでも顔はかっこいいですし…まぁただ単に私が知りたいのですが」
「そんな事言われても私、今は恋愛に興味ないのです。私が好きなのはもふもふだけです。あの触り心地を覚えてしまったら、もふもふなしでは生きていきません!」
これは本当の事です!なにせ私がその1人なのですから!
「お嬢様がそんなにお熱くなるなんてそれほど好きなんですね〜」
「えぇ家にいた頃はペットを飼ってもらえなかったから余計に興奮しているのかもしれないわ。それに今から行く領地は獣人がいるらしいからとても楽しみなの」
「獣人ですか…昔から獣人に対する扱いが酷いと言われてますね。今はまだマシになった方ですが」
えっ…差別とかあるのですか…
私からしたら耳とか尻尾をもふらせてほしいのですが…
「そんな事があるのですか…私たちとそんなに変わらないのに…」
「もちろん昔の話ですよ!?最近では極一部の人ぐらいしか毛嫌いしてないですし!」
「そうだといいのですが…」
なぜ嫌いになるのでしょうか、あんなに魅力のありますのに。きっと見る目がないのでしょうね
っとそろそろ学園に着く頃ですかね?
「お嬢様見てください!もうすぐ学園につきますよ!」
本当にもうすぐだったようです。明日から私はここに通うのですか。クラスの人と仲良くなれますでしょうか?不安でいっぱいですけど頑張っていきましょう。
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