第3話
そこへ丁度メイドさんが呼びに来てくれたので家族が集まる部屋へ行きました。
部屋に入ると既に家族が集まっていました。
「ローズ、婚約破棄を言い渡されたとは本当か?」
「はい、本当です。アラン様に私がアラン様の大切な方をいじめたと言われ、婚約破棄を申し込まれましたのでお受けしました。」
お父様が率直に聞いてきたので正直に答えました。
ついでにその申し出にお受けした事もお伝えしました。
「それは本当か?いじめたのか?」
「いえ、お父様。私は神に誓ってもそのような事はしていません。お父様とお母様の顔に泥を塗りたくありませんもの」
「ならいい。私は何もしていないと胸を張れ。婚約を破棄された事は残念だが私としてはそんな奴に娘をやりたくないと言うのが本心だからな」
「お父様ありがとうございます」
お父様に信じてもらえて良かったです。そんな事あるとは思いませんが勘当でもされたらどうしようかと思いました。
「私、実は婚約破棄されたのが少し悲しくて忘れたいのですが、昔一度行ったあの場所で暮らしたいのですが良いですか?」
「ああ、ローズが行きたいなら行けば良いさ」
「あそこなら学園もありますので、勉強も出来るので良かったです。お許しありがとうございます」
やりました。これで自由に遊べます!早くもふもふ達とも遊びたいです!
「ローズが行くなら僕も行く!」
それまで空気だったお兄様が急に喋り出しました。
お兄様はこちらの学校があるのに何を言っているのでしょうか。
「お兄様はこちらの学校があるではありませんか。お兄様も一緒には行けませんよ」
「そのとうりだぞ、ヴァル。ローズは婚約破棄されて悲しんでいて、療養のために転校するんだぞ」
お父様が援護射撃をしてくださいました。流石にお兄様を連れて行く事は出来ませんからね。
「嫌だ!僕も一緒に行く!」
「お兄様いい加減にしてください!駄目なものはダメなんです!」
「うっ、ローズに怒られたらわがまま言えないよ……」
私の事になるとわがままになるお兄様ですが、私の言う事には素直に従うんです。
「素直でよろしいです、お兄様」
「うん。そうだねローズ…」
お兄様は残念そうにしながら返事をしました。何故そこまで一緒に来たいんでしょうか?私には少ししかわかりません。
「それじゃあローズ、来週くらいには転校をしよう。私たちはいけないが向こうには寮があるからそこに入ってくれ。それから侍女のクレアを連れて行きなさい。」
「はい、お父様。クレアにも後で伝えておきますね」
「あぁ宜しく頼む。用意も出来るだけ早くしておくようにな」
そうして家族会議は終わりましたが少し疲れました。
私は寝室に戻り、クレアに転校することを伝えた後すぐに寝てしまいました。
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