殿様と巫女のエキゾチックな道行き

歴史や事件など大きな出来事でも、個人の視点で小さい部分を切り取るのが小説とよく定義されるが、その意味で本作はまさに小説。

粗筋だけまとめちゃえば謎の男と(古典的な意味での)巫女との道行きなんだけど、イントロの穏やかな雰囲気と、後日談のまったりした空気がいい。本筋に深みを与えている。