第3話

「ヒダカ、この前は酷いことを言ってごめんね」


「私ね、治ったよ」


「私があんなこと言ったから、違うって証明するためにあなたが直してくれたんでしょ?」


「ね、私あなたに謝りたいの」


「だから、だから、姿を見せてちょうだい」


 ヒダカはその大きな爪で夜季の涙を拭った。

 しかし、少女はただ、泣くだけであった。

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水辺で始まる異種友情 @shibirou

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