この体験は、読書を超えた“観戦”になる。

想像を補完するコンテンツと小説の親和性は高い。「ステータスオープン」にしたって、実際に自分の“ステータス”を何となくイメージしているから、その助けとなるシステムに惹かれる。ウェアラブル端末など現実に追いつかれてきているけれど。

eスポーツの仮想空間も大いに想像力が必要となる。その想像の仕方と、描写を読み取るプロセスが重なるのだ。見てはいけないものを見るのも小説の楽しみではあるが、「最初から観戦も楽しめるようにデザインされたコンテンツ」ならば、その描写が楽しくないはずがない。

登場人物の、少年少女の葛藤がリアル。派手で無茶な解決なんてことはない。それでも地道な練習から才能が光り、劇的な展開へ繋がるのだから青春やばい。

導入からもう上手すぎるので、ぜひ開いてみてください!

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