農業女子はじめました

作者 夏木

30

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★★★ Excellent!!!

ある程度深く米作りに関わった方が書いていると実感できる内容です。
専門用語は最低限に抑えている努力が窺えます。

それでもどうしようもない部分は読者自身で調べると、米作りの奥深さがわかるでしょうし、全てを説明しすぎると小説と言うより解説になるのでしょうから、この辺のさじ加減は難しいでしょう。
このあたり、ギリギリの所でバランスが取れていると思います。

趣味の菜園ではなく、プロの農家の仕事を伝えるのって難しいですよね。
その点、コストまで触れている本作は高く評価されていい良作の一つでしょう。

★★★ Excellent!!!

 都会に憧れ、都会ぐらしを始めた主人公が親の体調や都会の現実などから、田舎に戻って米作りする物語です。

 この作品を読むだけで、「お米」というものや「食べ物」というものの考え方が変わります。

 僕らが普通に食べているお米という存在。しかし、その裏では、多くの時間と多くの人間が関わっているのです。

 米作りを通じて現れる想いや成長を、この作品を通じて感じとってみてほしいなと思いました。

★★★ Excellent!!!

当方、恥ずかしながらお茶碗に残った米粒は食べずに捨ててしまうことがしばしばあるタイプ……。ですが、この小説を拝読し、お米は最後のひと粒まで食べよう、そう思えました。
農業への造詣が浅いので大それたことは言えませんが、農業というお仕事の内容や流れ、そのやりがい、大変なこと、いいことーーそういったものが初心者にもわかりやすい言葉で書かれており、大変勉強になりました。これぞお仕事小説!
農業知識もさることながら、物語としての完成度も高いので非常にサクサクと、ノーストレスで拝読させて頂きました。

食欲の秋、そして新米の秋。お米が美味しい季節になりましたね。読了後にはきっと、粒立ったほかほかの炊きたてご飯が食べたくなることでしょう。
是非ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

 都会で働いていた主人公は、セクハラを受けながら働いていた。そんな中、母から父が倒れたと電話があり、故郷に帰ることに。主人公の家は米農家。主人公は会社を辞め、米作りに奔走する。知識も経験もない中、両親や幼馴染に教えてもらいながら、懸命に米を作る。
 ただ食べていたお米。毎日当たり前のように食べていたお米。それがこんなにも多くの人々が関り、人間関係を作り、時間と手間をかけて、苦労の末にできていた。これだけでも、お米の大切さ、主食の有難さが分かる。
 その上、この作品には田舎ならではのことが織り込まれていたり、恋愛や結婚など、お米作りを通して生活を見ていたり、人の営みも感じられる。また、主人公の成長物語でもあり、米農家に生まれながら何も知らないし、経験もないために、筋肉痛や日焼けに悩まされるなど、女性視点も忘れていない。
 改めて、「食べる」という日常が大切だと思える作品。
 
 是非、御一読下さい。