非日常を望んだ日常の英雄(未知)と非日常な異世界の女騎士との現代冒険譚は突然に…(後編)
そうして富士山のゲートは人語を喋る赤い眼をした生き物を斬り捨てる事で無事に閉じる事に成功し、富士山の火山活動も静かになった…、
どうやらゲートを閉じると共に火山活動を誘発していた魔物も霧散したらしい…。
そういえばライナ達は無事だろうか…?
そう思い雷光刀を握りながら富士山を駆け足で降りる。
そして麓に降りると、
そこでは起きていたライナと側には守っていたグリフォンが俺を待っていた。
俺はライナの元へ駆け寄り、
「無事だったか?」
と言って、ライナ達を見て無事を確認する
するとライナも俺をじろじろ見て…、
「未知こそ怪我とかはしてない…?」
と言ってくる。
俺はその質問に、
「ああ、かすり傷1つないぞ?」
そう返すとライナは…、
「良かった…、魔王クラスの闇の魔力を感じたのでもしやと思ったよ…」
そう言って心底心配した様子…、
しかし魔王クラスの闇の魔力とは…そこまでの敵が…?
でも…、まさかな…?
そう思っているとライナが声を掛ける。
「いやな…?頂上にゲートを開いて、
あの魔物とやらを沢山召喚した大きな翼を持った喋る生き物がいてな…?」
「喋る生き物…大きな翼…ソイツですよっ!!?」
驚いた様子のライナが突然大きな声を出す。
ここまで来れば俺でも察しが付く…。
「えーと…?魔王クラスの魔力って……ええええ!!?」
俺は、魔王クラスの大物をいとも簡単に討伐したらしい…。
「ど、どうしよう…?w ライナ…」
あっけなく終わり、苦笑いしながら、
ライナにどうするか聞く…。
するとそこへ自衛隊の物であろうヘリが来る。
そして一言
「この日本のゲートは無事に消失しました!そして今、自衛隊から、世界各地のゲート消失も確認しました!」
「んじゃあ…、魔物達の脅威は無くなった…?」
確認するように女首相に質問すると女首相は、
「はいっ!」
と返事を返す。
そして一言、
「んでっ!今回の報酬ですが…」
そう言ってノートPCを取り出し、そのディスプレイに写る立派な高級タワーマンションを指差し
「ここの最も眺めがいい最上階の居住権を報酬にっ!!」
「えええええっ!!?」
「たわーまんしょん…?」
俺は驚く…。
ライナは良く分かっていないが…。
次の日、引っ越し業者が来てその日は大忙しだった…。
さて、その後の経緯を少々語る…。
世界各地のゲート出現…、
魔物の出現によりこの世界の成り立ちが変わった。
日本の女首相と各地の大統領と首相はこの事態を重く受け止め、
それにより法律も大きく変わった。
特に銃刀法だ
『常時銃と刀は持ち歩き魔物にのみ使用を許す』と…。
人を銃や刃物で殺すのは勿論、厳禁だ、
だから大元は変わらないが、
一般人でも銃や刀といった武器を持ち歩けるというのは大きい。
後は労働法も大きく変わり
仕事の1つに新たに
『魔物討伐従事者』
と言う所謂、
魔物ハンターも新たに設立する事になり。
首相は今回の大改革に先じて、
各地の大統領と首相に
『グランドワールド計画同盟』を結ぶ。
グランドワールド…偉大なる世界か…。
確かにこの半分異世界なこの世界にはピッタリだな…。
そして俺はと言うと、定食屋のバイトを辞め、
今はライナと共に首相お付きの魔物討伐従事者としてこの仕事に精を出す…。
給料もバイトの時より遥かに高いし、
ライナと共に生活していても生活苦にはならない。
というか、ライナも同じく破格の給料を貰えてるので。
余程じゃない限り、生活に困る事は無い。
「未知っ!お昼のお弁当よ」
そう言って巾着に包んでいる弁当箱を俺に手渡す。
「ああっ!危うく忘れるとこだったよ…w」
「もう…おっちょこちょいなんだから♪」
俺はこの日も雷光刀を背負い、
魔物討伐にライナと共に勤しむ…。
ずっと、このグランドワールドでライナと共に暮らせたらな…。
グランドワールド りく。 @tanaka26
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