そうです、ハイファンタジーってこういう作品ですよね。と、思わせてくれる物語です。
女系国家の王族に生まれ、家族の愛は受けてきたものの、周囲からは蔑ろにされてきた心優しい王子が陰謀に巻き込まれ追われる身となる。という、王道展開の物語。
ストーリーは王子の一人称で紡がれるので、彼の生立ちや置かれた立場に寄り添いながら読み進めることができます。人の心の機微に敏感な彼だからこそ、少し優しすぎる一面もありますが、そんな王子の成長と、如何にして彼らが状況を打破するのかを見守りたくなる作品だと感じました。
護衛騎士との絆も、魅力的です。

　原石を巡る重厚なお話が、王子をはじめとする魅力的なキャラクター達によって彩られています。作者の繊細な描写は、心優しき王子の心情を詳細に表現し、読み手を、主人公の目線へと落としていきます。そして何よりも、ベースは静かに進んでいくお話なのですが、時に、刺激的な展開を迎え、胸が熱くなります。特に戦いのシーンは、本当に格好良くて、鳥肌が立ちました。是非とも推したい、一作です。

　優しい王子の視点で、淡々と描かれる文体。それは、どこか自信がない様子。

　それは、この国では男子に王位継承権はなく、常に疎まれていた存在だから。

　現代におけるジェンダーの問題を表現しているのだろうか。

　また、パワーバランスを保ち、しかし争いの原因にもなってしまう協力な『原石』の存在は核のようにも思える。

　王子はそんな差別的かつ、やや不穏な世界でも、優しい家族、そして精神的支えにもなってくれる護衛に恵まれていた。

　しかし、世界は王子に残酷な牙を向ける。
　
　それでも王子視点で描かれる文体の優しさは少しも欠けることはない。不安や葛藤を抱えながらも叙情的で美しい……。

　独特の世界観に一気に引き込まれます！　いろいろ考えさせられる名作！！！

女王統治国家たるルナーエの王子として生まれた主人公のリアは、貴族たちにお飾りの「いらない王子」と蔑まされることに耐えながらも護衛のクラルスや妹のセラスフィーナ、そして両親の愛情に包まれて育ったまっすぐで心優しい少年。
そんな彼が愛すべき国と人々のために立ち上がる物語、読んでいて胸が熱くなります！
宝石由来の独自な魔法設定もとても興味深く、キャラクターたちのやりとりもアニメのように頭にイメージできるほど生き生きしています。
私個人としましては、セラスフィーナことセラが明朗活発でそして健気でとても好きです^ ^

続きも楽しみです！

剣と魔法の正当ファンタジーです。

迫力ある戦闘シーンが見所です。

石を主軸とした独特の世界観は、はまります。

文章上手く読みやすいです。