あねもね

作者 水縹 こはる

85

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★★★ Excellent!!!

過ぎ行く者も、立ち止まる者も。
どちらの視点にも、本当の正解なんてなくて。
だから誰かと交差することもない子供の心。

死ぬまで人は生きる。命ある限りどこまでも進む。
その過程で、何かを忘れることもある。忘れたことに気付けないことさえある。
純粋さも、真実も、大切な想いも。
そんな人たちと、心を通わせることはできるのだろうか?
誰とも交差できない気持ちを抱えたまま、変われない少年は交差点で彼らを見つめていた。
そしていつまでも問いかける。

「おしえて、皆はどんな気持ち?」と。

★★★ Excellent!!!

切なさ、なんて陳腐な言葉で語れない作品ではありますが、
なんとも言えない気持ちがじんわりと溢れてきます。

何だか可愛らしいなと思って読み進めていくと、途中であることに気付きます。
そのあること、を考えながらまた読み進めると、なんとも言えない気持ちにたどり着くのです。

最後は明言せずに終えますが、そこがまた私的に好みでした。

★★★ Excellent!!!

少年の優しさと切なさに涙が零れました。
少年の語りに耳を傾けている間に、自然と時が流れ、こころの声が響いてきました。
少年の声に色々な感情が想起されるとともに、色々なことを考えさせられました。
受け手側の自由度が高く、おそらく読む人によって感じ方が異なる作品かと思います。
表現手法と作品全体のまとまりのバランスが絶妙で秀逸な作品だと感じました。
心に残る作品との出会いに、感謝を込めて。

★★★ Excellent!!!

ひらがなのみで始まる物語。もしかすると、それは読み難く感じてしまう方がいるかもしれません。でも、この物語はこうでなくてはなりません。これがいいとおもいます。

読み終えたあと、たぶんそう感じます。

そして、うつりゆく時と共に変化する文字の中で、『スキ』だけは最初から違っていた。その意味は、一体?

物語の名前は『あねもね』。その花は、花の色によってさまざまな花言葉が存在します。

そして、この物語も、その花の色と言葉のように、人によってさまざまな印象を抱くことでしょう。

読み進めてください。感じてください。
そこであなたが感じる物語の世界に触れてください。

はからずも、そこから動けない花と共にある子に、皆さんの気持ちを供えて。