脇役が良い味だしてますね、ホント名脇役です。

ストーリーも秀逸、テンポ良く読み切ることが出来ました。
長年築き上げた関係をも、一発で霧散させてしまう「肉体関係の浮気」、やっている方は軽い気持ちで、やられた方は精神が崩壊するほどのダメージ。
そして、男にとっての処女の価値感と女の価値感の違い。
この辺りが巧く描かれてます。
そして、その重みを軽い気持ちに流されて裏切る元カノと、重いが故に慎重になってしまう彼と新カノ。

覆水盆に返らず、一度割れたコップはどんな接着剤でも元には戻せない。例え12年もの歳月を掛けたものでも、一度の裏切りで全て終わってしまう。此等のことを登場人物が巧く語ってくれます。

そして、秀逸なのが「なぽりタン」話の繋がりに無くてはならない、説明や注釈に話題転換を綺麗に繋いでくれます。
彼女が居ることで、物語に厚みが出てますし流れも良くなってます。
本当に名脇役ですね。

ただ、くどいジョークが玉に傷なように思いました。
重い内容を少し軽くしたかったのかもしれませんが、長いし多いですね。スパイスはほどほどにしないと、元の味を壊してしまうと思うのですが？