少年の歌が運ぶ優しさ。心に響く言葉に満たされた、まさに天使が綴る書。

身寄りもなく、誰も信じられず、絶望に近い日々を送っていたひとりの少年。
彼の前に、ある日一筋の眩しい光が差し込みます。

冷えきっていた彼の心が、少しずつ溶けていく。
もう一度、人の暖かさを信じようと思えるようになる…。
その過程が胸を打ちます。
読者も少年とともに、人の優しさに涙し、心揺さぶられるのです。

豊と名づけられた少年は、やがて自分が感じたもの、得られたものを糧に歌を歌い始めます。
素朴な詩の数々が、ひとつひとつ、読者の心にも伝わってきます。

もう一度、人の心を信じよう。
人のために、今自分にできることを見つけよう。
そう感じさせてくれる、心温まる優しいファンタジーです。
心が冷えてしまったときに、この一作をいかがですか。