やってはいけないと言われると、やりたくなるのが人の性。やってはいけないことなのに、やってしまったあなたには、それ相応の報いが訪れることでしょう。
「一夜のキリトリセン」というタイトルから気になります。今日と明日、生と死を分けるキリトリセンという設定と、それが現れた理由。そして最後のオチまですごくきれいにまとまっていて楽しく読めました。長さがちょっともったいないような気がしました。もっと短くショートショートにすることもできるし、長くして短篇にすることもできそうです。改稿してどこかに応募するのもよいような気がしました。
キリトリセン、という題材をすごく活かしていて面白かったです。SNSに広がる噂の正体とは、それに関わった人間の行く末とは、設定も作り込まれていて驚きです。一度読んでみてください!
人の魂の弱さを描いたものだと思います。金髪でアロハを着たチンピラ自称天使のキャラが良いですね。
魂の存在はノーベル賞級の科学的研究課題だと知っていますか?オカルト的なるものが非科学的というのは、バカな三流学者の仮説にすぎないというのは科学の常識です。古今東西、魂を題材に書かれた作品は数多くありますが、作者は現代日本を舞台に新たな視点で語ります。一気に公開したのには訳があると思いました。読み手が一気に読めるようにという作者のやさしい配慮ですね。安心してください、一気に読めます。そして、面白い。おすすめです。
ネットを通じて行ける、生と死を分けるキリトリセン。それが本当なら、行ったところで録な目にあわない気がしますが、それでも好奇心には勝てないのか、何人もの人がそこを訪れます。ですがキリトリセンの被害者は、訪れた人達だけではないのかもしれません。好奇心にのまれるのも、簡単に壊れるのも、どちらも人間の弱さなのかもしれませんね。
レビュータイトルは手抜きではありません。生と死をわかた切り取り線です。同題異話から、カクヨム甲子園のsnsテーマまで作ってしまうとは、さすがです。作者様の新境地のゾクゾクホラーです。斬新な設定。色々想像させるラスト。名作!
SNSで囁かれる、『キリトリセン』の噂。それは午前0時ピッタリに、『一夜のキリトリセン』と検索すれば何かが起こると言う、オカルトめいた噂。簡単にできる為、何が起こるのかと興味本位で試してみる人が後をたちませんが、もし検索してしまうと……人間の身勝手さや、よく考えずに行動すると、手酷いしっぺ返しがあると言うことが、よく描かれているこの作品。冷たい雰囲気を醸し出す文章が、恐怖をそそります。
いろいろ書くとネタバレになってしまうので多くは語りませんが、「生」と「死」を分かつキリトリセンって、目には見えなくとも実際にはあると思うんですよね。これはある意味そんなお話。是非このお話を読んで、「こちら側」に踏みとどまってほしいものです。好奇心は猫をも殺すと言いますので、どうか皆さん、気を付けて……。