遠き日のあれ

@yumifuji

第1話


誰かに見られてると思いなんだか背筋が伸びたり、普段はしないようなことを大げさにやってみたり、、



そうして見ていた人が

そんなことできるんだ凄いね!とか、

ちゃんとして偉いね。とか言われるのを

なんとなく期待してしまうような感覚。


うぬぼれにも近いそれはある意味では

他人に自分を知ってほしいのか

ただ褒められたいだけなのかはいまいちわからないけれどやらずにはいられない。


そんな経験がある人はいるのではないまろうか。



私にもその経験はある。



というか誰かに褒められたい、認められたいという気持ちは誰にでもあるのではないだろうか。



それを表に出すか出さないか、

はたまた何もしなくても褒められる人か

普段はあまり取り柄がない人か



私にとって空がいろ濃く芽生えていたのは

社会人1年目の頃だと思う。


新しい環境、新たな人間関係に

誰だって不安や緊張がある。

けれど肝心なのは最初だと息巻いていたのかもしれない。


同期より早く先輩と仲良くなれたいし

あの子はいい子だねと思われたかった。


自分を認めてもらうことは

どんな人間関係の構築においても大切な

一歩だと思う。


そんな意識が私を前のめりにしていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

遠き日のあれ @yumifuji

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ