最終話 最後のおむすび
山盛りに盛られた白米が、黄金に煌めく金塊のように輝いて見え、眩しさすら感じるほどである。
これほどまでに神々しく見える白米が、まさか自分用の茶碗に、それも山盛りに盛られているなんて、誰が想像するだろう。
戦争が始まってからというもの、日常的に食卓に供されるのは麦飯だったり雑穀が入った粗末な飯が当たり前だった。それ故に、しっかりと精米されて、雑穀も含まれていない純粋な白米を食べるなんてとても贅沢な事だったのだ。
見ると、自分が座る席以外の茶碗に盛られているのは白米ではなく、それこそ日常生活に馴染んだ
席に座るなり、雄吉はすぐに口を開く。
雄吉「白い米の飯! こんな贅沢なことを…。」
きっと、今晩この家を出発して再び軍役に就いてしまう息子のために、せめてもの持て成しと応援の念を込めて炊いてくれたのだろう。
だけど、そうだとわかっていても、やっぱり遠慮してしまう。
役所勤めの父のお陰で、こんな物資もまともに回らなくなった戦況下であっても、海村家は人並みよりは多少の蓄えがあった。自分を中学校や大学予科、そして大学にまで進学させてくれたし、その費用もほとんど賄ってくれていた。それでも、やはり物資不足の煽りはこの海村家でも受けており、生活に不要な物は手を付けないよう心掛けていたし、贅沢品を敬遠するようにもなった。
そんな状況だったから、いくら今晩家を出て行く身だからと言って、白米を頂くなんて贅沢なことが許されるとは思わなかったのだ。
困惑する雄吉をよそに、正面に座る母の顔は笑顔で溢れていた。母だけではない。父も、祖母も、祖父も笑顔だ。妹や弟たちは、少し複雑な表情を見せていたが、大人たちは皆、自分が白米を頂くことを許してくれているようだ。
多喜「明日からまた、御国のために働いてくれる訳だから、せめて白い米でも炊いて労おうって、お父さんが言ったのよ。」
父の顔を見詰める。いつになく、父は笑っていた。こんなに父が、自慢気に目元をくっきりと丸めて笑っているところを見たことが、
今までに一度でもあっただろうか。母に持ち上げられて照れくさいのか、初めて見掛けた父の笑顔は一瞬の出来事となってしまったが…。今度は怪訝そうな顔をみせてくる。
雄悟朗「そんなことはわざわざ言わんでもいい。今晩は雄吉のために門出を祝う。それだけで良いだろ。」
多喜「そうですね。」
ハハハと笑いながら母は父に返していた。続け様に母は自分へと声を掛けてくる。
多喜「さ、冷めないうちに、早くお上がり。」
両目を固く結び、一つ呼吸を整えてから見開き、箸を持つ。
雄吉「はい。頂きます。」
山盛りの白米の頂上を掬い取って口へと運ぶ。ゆっくりと噛みしめ、白米が甘みへと変わる瞬間を楽しむ。
甘い。
こんなに、米ってものは甘かったんだっけ?
米の甘みを味わい尽くしたところで、呑み込む。そして、無意識に出た言葉は…。
雄吉「美味しいです。」
この言葉で、母の肩が少しばかりか下がったように感じる。
久しぶりの白米の炊飯に緊張してたのだろうか。それとも、自分のために特別に炊くことに強いこだわりと想いがあったのだろうか。いずれにしても、自分が美味しいと感じてくれたことにホッと安堵した様子だ。
こんなに、持て成してくれているのに…。
嬉しい気持ちが湧いてくるのと同時に、このまま何も告げずにこの家から去ってしまおうとしている後ろめたさが溢れ出し、押し潰されるような感覚に晒される。
このまま、茶碗一杯分も白い米の飯を頂いてしまっても良いのかな…。
一口、二口味わったら、兄弟姉妹たちに分け与えてやった方が気が楽なんじゃないか?
頭の中がざわめき出す。それは既に、白い米の飯の味を堪能する余裕すら奪っていた。白米以外にも、魚の煮付けや根菜の煮染め、野菜の天ぷらに漬物と、食卓の上は珍しく彩り豊かな品々で埋め尽くされ、まるで花畑のようである。これらもまた、自分のために用意してくれたご馳走だろう。わかっているが、なかなか箸が伸びない。
せっかくのご馳走を無下にしたくはない。でも、何をどうすることも出来ない。
いつになく、ゆっくりとした動きで箸を口へと運ぶ。
やがて母が息子の異変に気付き始める。
魚の煮付けも天ぷらも、雄吉にしてみたらどちらも好物であり、普段なら進んで箸を伸ばしていたはずだ。年下の兄弟姉妹が居る中でも、遠慮がちにしながらも少しばかり多く自分の分を確保するほどなのに、今日は逆に嫌いな食べ物でも食べさせられてるようである。いつもの様子を知っていれば、誰しも何かおかしいと気が付いてしまうことだろう。
多喜「どうしたの?」
雄吉「え?!」
多喜「なんだかあんまり、食が進んでないように見えるから。」
心配そうな表情を見せながら顔を覗ってくる母。
頼むから、そんな顔して僕のことを見てこないで下さい!
そんな叫びを腹の底へ押しやりながら、なんとか表情を取り繕わせようと努める。
多喜「いつものお前なら、もっとたくさん食べてたろうに。」
そうだろうよ。
いつもなら…。
普段の自分だったら、そうしてただろうよ。
恨めしく思う自分の感情を切り捨てるように、笑ってやる。たぶん、清々しい満面の笑みと言うよりは、苦笑いに近い笑い方になっているのだろうけど。
雄吉「もう、僕はこんなに大きくなったんですよ。身長だって、周りの同級生と比べたら高くなりましたし。だからもう、これ以上はたくさん食べれませんよ。これ以上大きくなったら、却って大変でしょうからね。」
我ながら、誤魔化し方が下手くそなものだ。
話しながら呆れてしまっていた。
多喜「そういうものなの?」
雄吉「そういうもんですよ。」
笑って誤魔化しながら、その場をやり過ごす。
結局、それ以上母は食が進まないことを問い詰めてくることはなかった。母だけじゃない。父も祖母も祖父も、弟や妹たちも、誰も聞いてこようとはしてこなかった。
その一方で、食卓では普段通りの雰囲気が流れてくれた。弟たちが友達の話題を話し始めたのをきっかけに、家族みんながその話題に乗って話しを展開させたのだ。
この何でも無い、他愛のない会話が、雄吉にはありがたかった。
そうだよ。
これが、海村家の会話だよ。
この中に入って、僕も一緒に会話を楽しむことも、これが最後なんだけど…。
でも、最後にこの会話の中に入れて、良かったよ…。
そんな思いを胸に抱きながら、家族との最後の晩餐を終えたのだった。
そして、ついに家を発つ
食後、食卓に着いたままお茶を頂いてその
玄関で靴を履き、扉を開けてから振り返ると、家族みんなの顔が揃って並んでいる。
切なそうな表情を浮かべる者、ニコニコと笑顔で見送ってくれている者、険しい雰囲気を出してる者、哀愁感溢れる者と、様々な想いがそこにあった。
雄吉「それじゃ、行って参ります。」
背筋を伸ばして敬礼しながら発していた。
雄悟朗「しっかりやれよな!」
寿実「ご武運をお祈りしてます。」
父と妹が代表して挨拶の言葉を贈ってくる。
この瞬間が、一番辛いのだ。
雄吉はそれらの言葉に対し、黙ったまま静かに頷く。
何か返事を言ってしまうと、行きたくない!ここにずっと居たい!と思う本心が姿を見せてしまいそうだからだ。
そんな甘く優しい誘惑に負ける前にこの場から去ろうと、家族に背を向けようとしたそのとき、唐草模様の風呂敷包みを胸に抱いた母が、玄関を下りて草履を履き始めた。
多喜「ちょっとそこまで、見送ってくるね。」
他の家族みんなに向けて母が言っていた。
雄吉「そんな。もう外は暗いですし遅いから、ここで充分ですよ。」
多喜「良いじゃない。それに、ヨシさんとこに用事もあるからついでに。」
ヨシさんとは、近所に住む母の友人だった。
なんとなく雄吉には、母がヨシさんと会うという話は嘘なのではないかと思われた。もう夜も20時を過ぎてしまっている。こんな時間に大の大人が友人宅へお邪魔するなんて、常識を考えれば有り得ないことだ。
しかし、せっかくの母の見送りを拒むようなこともしたくなかったため、これ以上問い詰めることは気が引けた。
夜中の故郷の町を、母と2人で歩く。
周辺の民家から僅かに零れる電灯の温かさがちらつく道。空襲を恐れてか、どこの家も電灯に黒布を被せて光が屋外に漏れ出さないようにしていたため、民家が建ち並ぶ道路を歩いているのに暗闇の中を彷徨っているような、不気味と不安に駆られそうになるのを必死で堪え続ける。ただ、隣を歩く母が居てくれることで、どこか不安を拭う安心感を得られるのは確かだった。
なんだか懐かしいな。
こんな気持ち、いつ頃まで感じ取っていたのかな…。
小学校へ通い出すくらいまでは、夜中の道を歩くときは母さんが付き添ってくれていたような気がする。
だとしたら、もう15年くらいも前のことかな?
そんなことを考えていると、母がクスっと笑い出す。
雄吉「どうしたんですか?」
多喜「いやいや、なんか懐かしいねぇ。こうやって、お前と一緒に夜中の道を歩くのって。」
雄吉は思わず母の方を振り向いていた。
まさか母と同じことを考えているとはと思い、驚いてしまったのだ。母は真っ直ぐ道の先を見詰めて歩き続けながら微笑んでいる。
多喜「いつだったかねぇ。お前の手を引いて、2人で夜道を歩いたのって。」
雄吉「確か、小学校へ入るくらいのことじゃなかったでしたっけ?」
多喜「そんなに前だったのね。確かに、あのときはまだ、お前はアタシの腰の高さくらいしか背がなかったわね。それがまぁ、こんなに立派になって。」
雄吉「まぁ、それなりの時間が経ちましたから。」
多喜「フフフ」
母が思い出を懐かしむ横顔をこれ以上眺めるのはやめよう。そう感じた。
あの頃の母さんも僕自身も、それから15年後に再び一緒に夜道を歩くときが、お会い出来る最後の瞬間になるなんて、全く予想しなかったよね…。
もう、考えないようにしよう!
既に胸の内が張り裂けそうなくらいに苦しくなっていた。傷が出来てる訳でも無いのに、まるで胸を刃物で刺されてしまったかのような鋭い痛みを感じるのだ。
それからは、お互い特に話さなかった。
本当は最後だから、思い残す事の無いよう、存分に会話出来たら良かったと思うのだ。しかし、もはや会話を交わす余裕などどこにもなく、ひたすらに自分自身と対峙し続けなければ理性を失って暴れ出してしまいそうなくらい、頭の中も気持ちも限界になっていた。
溢れ出してしまうほどの感情が一挙に心の中を支配してしまうと、人はまともに行動出来なくなってしまうのだということを、理解したような気がする。
やがて母校の中学校の横を通り過ぎ、閉店後の扉で締め切られた店が並ぶ商店街の中を歩き抜いて、国道を横切って進むと、地元の町との別れの場へと至った。
駅のプラットホームまで、母は付き添って見送ってくれるようだ。
多喜「元気でね。身体には気を付けるんだよ。」
優しい笑みを浮かべる母の、本当に春風に包まれた温もりの中で眠りそうになるような心地良い囁きを聞いて、雄吉はしっかりと母の顔を見詰めた。
そういえば、母は家を出る時からずっと笑顔でいたような気がする。
ふとそう思う。
雄吉「はい。お母さんも、あんまり無理なさらずに、家のこともある程度は
フフフと笑ってくる母。
多喜「ありがと。」
柔らかな響きだった。そんな心地良い声を遮るように、電車の警笛が轟いてくる。
横浜方面行きの赤い塗装が特徴的な電車がホームへ滑り込んでくる。
多喜「これ、汽車の中で食べなさいね。」
そう言いながら、母がずっと胸に抱いていた唐草模様の風呂敷包みを差し出してくる。
雄吉「これは?」
多喜「おにぎりよ。白米の残りで作ったの。さっきはあんまり食べてなかったから、きっと夜中にお腹も空くことだろうと思ってね。」
母から渡された風呂敷包みを受け取る。
雄吉「ありがとうございます。」
電車が停車して、扉が開く。
母の方へと振り返り、深くお辞儀してから、母の顔をしっかりと見詰め、僅かな間の後、振り返って電車に乗り込む。
扉が無情なくらい勢いよく戸袋から飛び出して、母との間を遮ってしまう。
扉越しに母を見ると、母は切なそうな表情で頷いてきた。
電車が加速を始め、母との距離が延びていく。カーブしながら、次第にプラットホームとその上に立ち尽くす母の姿が消えていく。
完全にプラットホームが見えなくなっても、雄吉は同じ方向をじっと見詰めたきりやめようとはせず、溜め息を繰り返すばかりだった。そして、目を瞑る。扉越しに見えた母の姿が、脳裏からいつまでも消えなかった。
母さん、ごめんなさい。
しっかりと、お別れですと挨拶も出来ず、黙ったままお辞儀することしか出来なかった僕のことを、どうか、許して下さいね。
残像として鮮明に映る、切なそうな顔の母に向けて、そう心の中で呟く。
そしてまた、溜め息が出る。
何度目か知れぬ溜め息を吐いたとき、京浜電車は横浜駅に到着した。
電車を降りて、ここまで乗ってきた電車の車体をまじまじと眺めてみる。
木造の2両編成の普通列車で、車体全体が赤色で塗られている。京浜電鉄車両の特徴だった赤い塗装故に、京浜電鉄の電車の代名詞として、“赤い電車”が会話の中に用いられることもしばしばあった。
この赤い電車とも、お別れだな。
最後に好きだった電車にも乗れて、思い残すことは無いよ…。
走り去っていく赤い電車に向けて、そう念じた。
23時頃に、その列車はやって来る。
東京を22:30に発車する東海道本線の普通列車
横浜駅には23時頃に到着し、この列車に乗れば翌朝の8時過ぎには三重県の
国鉄の機関車に牽かれてやってきた鳥羽行きの列車に乗り込み、自分の座席へと腰掛ける。車内は混み合っており、ほとんどの座席は埋まってしまっていた。戦争が長引き、更には空襲の影響で列車本数が徐々に減っていく中、遠くへ向かう列車は客が殺到するのだから仕方ない。周りを見渡してみると、自分と同じような軍人から、東京からどこぞの田舎へと疎開していくであろう大きな荷物を抱えた一般人まで、様々な用向きを抱えた人々を乗せていることがわかった。
汽笛が鳴り響き、列車が揺れる。だんだんと緩やかに速度が上がっていき、横浜駅を出て行く。
これで、本当に、故郷を去ってしまうんだな。
横浜の街とも、これでお別れだな…。
海があって、丘の緑に溢れた、良いとこだったよな…。
車窓を流れていく街の灯りにぼんやりと視線を送りながら、故郷の町並みを思い出してみる。
「ふぅ」と深呼吸してから、雄吉は別れ際に母から受け取った風呂敷包みに気を掛ける。
白米で握られたおむすびが入ってると母は言っていた。
母が言ったように、夕飯をまともに手を付けなかったために、なんとなく空腹感を覚えてはいたのだ。そんな自分のことを見透かしていたかのように、いや、実際にはこうなることをわかっていたのであろう母は、夜食のおむすびを渡してくれたのだ。
ゆっくりと風呂敷包みを解いていき、竹籠の弁当箱の蓋を開けてみる。
中には白いおむすびが三つと、沢庵漬けが3枚隅に入れられており、本当に夕飯の残りで拵えたことがわかるものだった。
早速おむすびを一つ取り出しては、その輝くような白い粒々した米の塊をじっと見詰める。
そういえば、母さんは別れの寸前まで笑ってくれていた。
でも、最後は…。
やっぱり、これが最後の別れになるかも知れないと、思っていたんですね。
でもそれは、なにも今回だけじゃ無い。
出征するときも、9ヶ月前に帰郷して別れたときも、母さんはやっぱりあの顔を見せていた。
それもそのはずだと感じる。
自分はいつ戦場へと送り出され、戦死するか知れない身の上なのだ。周りの人が、これが最後のことになるかもしれない、生きているアイツと会う最後の機会になるかもしれないと、そう考えてしまうことは至極当然のことだ。だから母が、最後の瞬間だけ、これが最後の別れになるかもと思うのは当たり前なのだ。ただ、別れの時が来るその瞬間までは雄吉に気遣って笑顔で振る舞い、別れが惜しく感じることを可能な限り見せないようにしていたのだろう。
自分が軍人である以上、いつ戦地へ赴いて死ぬのかわからない。それは仕方ないことだ。だが、軍人である自分が帰郷し、別れが来る度に、母はきっと、何度でも、自分との別れをこれが最後かもと感じながら悲しむことなのだろう。
だけど、今度こそ、本当の本当に、最後のお別れになります。
今まで、本当に、ありがとうございました。
あなたの愛に育てられた僕は、本当にこの上ない幸せ者です。
そう目の前のおむすびに念じていた。
そして、これが人生で最後になるであろう、母が作ったおむすびを一口、大きく含んでみる。塩加減が絶妙だと感じる、母が作るお馴染みのおむすびだった。
旨い!!
これだ!
母さんのおむすびだ!
味わい、噛みしめたあと、名残惜しくも飲み込んで、そして次の一口を頬張る。
旨いよ!!
こんなに旨いおにぎりが、他にどこにあるんだ!
懐かしい最後の味わいに、おむすびが歪んで見えてしまう。
胸の内に感じていた刃物で刺されたような痛みが熱くなり、おむすびを咀嚼しながらも呻き声が零れてしまう。
母さん…。
父さん…。
数江姉さん、寿実、
おじいちゃん、おばあちゃん…。
これで、お別れになります。
僕は、間もなく、この国の盾として、先に逝きます。
お世話に、なりました。
いつまでも、どうかお元気で。
歪んだおむすびに、両親の顔と、姉、妹たち、弟たち、祖父母の笑顔が浮かんでは消えた。
いつしか、雄吉は周りの乗客の事など気にも留めずに、最後のおむすびを頬張りながら嗚咽を零していた。
家族へ、直接言葉には出来なかったお別れの挨拶を、心の中で呟きながら。
雄吉を乗せた汽車は、夜闇の中をひたすらに、あらかじめ敷かれたレールの上を従順に進んでいく。それは辛くも、雄吉の運命そのもののように、決められた終焉に向かって、抗いようもない大きな力によって進まざるを得ないかのように。そして、そんな人生を嘆くかのように汽笛を哀しく轟かせながら、終点目指して闇に消えていった。
45日後の昭和20年6月6日。
海村雄吉は、13:40に鹿児島県の
16時頃、沖縄近海にて、展開中のアメリカ軍の駆逐艦目指して体当たりを敢行、特攻戦死した。享年22歳。
[了]
さいごのおむすび 河邑 遊市 @K-Yuichi
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