第1話冒頭書きだし

 この日は夏と言う訳ではないのに、猛暑日とニュースでも報道されていた。

その中で、自分は気分転換である場所へと向かい、そこで――運命を変えるだろう存在に出会う。



『時代は令和に突入した。SNS上で様々な話題があり、それが大きな争いを呼び込むのではないか――?』

 インターネット上で公開されているPV(プロモーションビデオ)に足を止めて見る通行人が存在した。

PVが流れている場所、それは渋谷や池袋、新宿と言ったような都市ではない。

『そう思う人物がSNSを炎上させて拡散し、まとめサイトがそれをさらに拡大させてSNS炎上時代を生み出している』

 目の前に映し出された人物は、ファンタジーで見かけるような黒騎士(くろきし)と呼ばれる人物。

秋葉原であれば足を止める通行人は多いかもしれないだろう。しかし、ここは――そう言った条件に当てはまる場所ではない。

『平成の時代には様々な事件が起きたのに、令和になっても未だに広まっているのは嘆かわしいと思わないか?』

 この人物は、冷静と言うには微妙に違う口調でしゃべり続けている。選挙でもないのに、この場所でPVを流す必要性はあるのか?

周囲の通行人は様々な事を思いつつ、しばらくしてから止めていた足を進めていた。

『我々は、憎しみで今回の計画を実行する訳ではない。あくまでも、その目的は――』

 内容を聞いていく内に興味をなくしたギャラリーは、ショッピングモールや商店街、もしくは銀行へと足を進めていた。

PVの流れた場所、それは埼玉県草加市である。先ほどのPVが流れていたのは、草加駅の近くにある大型モニターだったのだが――。自分もその詳細の全てをチェックすることなく、目的の場所に向けて歩く事にした。

 


 このPVがゲーム作品だというのは、あの黒騎士のデザインやバーチャル系アイドルとは違うテイストがあった段階で分かるだろう。

どう考えても、こういうPVは秋葉原などで流した方が宣伝的な意味でも効果的だとは思うかもしれない。

(ここで流す意味があるのだろうか――)

 雪華(せつか)ツバキ、周囲の通行人と溶け込む位には外見等も地味だ。

しかし、彼はメガネをかけており、慎重も170位あるので目立たない訳がないだろう。

それに加えて、顔も少しはイケメンなのでその手の男性に反応する女性が気にしない訳はないのだが、そう言った流れもなかった。

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虚構バトルロイヤル『プロット素案』 アーカーシャチャンネル @akari-novel

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