本陣というのは、名古屋市に実在する地名。
地下鉄東山線の駅にもなっているここは、名古屋駅から2駅の好立地でありながら、下町情緒もある場所です。
そんな、本陣の商店街を舞台に、人情味あふれる焼き鳥屋の店主と祖父、妹2人を中心に、ヒューマンドラマ3本立ての人間劇場です。
都心部は近所付き合いが希薄になりがちですが、ここではご近所付き合いは強固であり、お店は常連さんで大賑わい。
その常連さんも、なかなか個性的なキャストで固められており、ここに来れば何かおもしろい発見がありそうです。
きっとこれを読めば、皆様も常連客になりたいと思うはず☆
途中途中でトラブルはありながらも、家族の絆、ご近所さんの絆で、これらをどう調理していくのか?
あなたもこの街の住民になった気分に浸りながら、読んでみてくださいませ(*^^*)
三度の飯より猟奇好き、自他共に認める猟奇スト様の意外や意外、下町風情溢れる人情噺が三作も出揃いました。
アイデアさえあれば、どのようなネタでも一流の物語に仕上げてしまうその腕前、美味しそーーな料理の描写共々垂涎モノでありますなあグヘヘ(あれ?)。
ドタバタ子育て奮闘記に笑い泣き、珍妙な異国人のゲテモノ料理に泣き笑い、妹の恋路も己の恋路(?)もそっちのけのダイハードアクション、一粒で三度楽しめるお得感も連作形式ならでは。
初の連作短編とのことですが、全三話のフルコース、いずれも極上の美味でございました。
通な楽しみ方としまして、作者様の別作「トリックトリップ 無限大」にリンクしつつも、ひと味もふた味も違うその内容、ギャップに舌鼓を打つのもアリかと。
とにかく楽しい!
これに尽きます。
今回の物語、作者さんの持ち味がぎっしり凝縮されております。
折角なのでこの物語の土台でもある焼き鳥にたとえてみましょう。
厳選された鶏肉のような、しっかりとした味わいのある人情味。
これをピッと一本の串に刺してゆく、構成という名の技量。
絶妙な加減で振り掛けられるコメディという名のスパイス。
それらをじっくりと炭火で焼上げるような、熟練の楽しい語り口。
こうして生み出された物語、とにかく楽しいです。
タイトルにも書きましたが、笑って泣いてほっこりして。
居心地のいい店でおいしい料理をゆっくり楽しんでいるような感覚です。
さらに付け加えると作者の持ち味であるキャラクター造詣の妙。
いわゆる変な人たちも多いのですが、主人公をはじめとした美人姉妹、一本気なお父さん、薬局のお姉さん、みんなみんな愛すべきキャラクターに昇華されています。
読んでいると、どうも焼き鳥屋さんに行きたくなるのが曲者ですがそれもご愛嬌。
とにかくまずは一杯、ではなく一羽目、ではなく一話目を読んでみてください!
読了後のレビューです。
この物語にはいっぱいの美味しさ、そしていっぱいの優しさと人情が詰まっています。
【令和】となりすっかり遠のいてしまった【昭和】が感じられるような。【平成】生まれの方々にとって、【令和】の中で感じられる【昭和】の風はとても新鮮で温かみがあるものかもしれません。
また、物語の中で食欲を刺激されずにはいられない料理の数々と、意表を突かれるまさか‼︎の料理。どのようなものかは是非‼︎物語を読み進めての出会いをおススメします。
驚きと共に新たな興味の道が開いてしまうかもしれません。
誰もが慕い、応援せずにはいられない主人公彦一さん。彼が出迎えてくれる【焼き鳥まいど】に是非ご来店を‼︎
まるで、店主の心遣いの行き届いた焼き鳥屋さんでくつろぐような。そんな、明るくてほっと癒される空気に満ちた物語です。
「焼き鳥屋まいど!」は、本陣メーエキ商店街で多くの人から愛される焼き鳥屋。主人公の彦一は、祖父である文太の焼きの技を学びながら店に立ち、二人の妹つぐみ、ひばりの学生生活をも頼もしく支える大黒柱。
二人の可愛らしくも逞しい妹と、ちょっと気ままな祖父。そして、とんでもなく奔放な自分の父親の存在……物語の展開とともに、この家族のちょっと複雑な裏側が次第に見えてきます。
この作品は、3つのお話の連作で構成されています。3つのストーリーそれぞれに、家族の個性豊かなキャラクターやその時々の彼らの心情、それらが絡み合って生まれる人情の温かみがぎっしりと詰まっています。そして、彼らを取り巻く商店街の人々との絆の深さも時にコミカルに、時にじわっと胸に迫るような熱さを持って丁寧に描き出されます。
物語に常に流れる前向きな明るさと心地よい温もりは、まさに「また来たくなる焼き鳥屋」そのもの。ほっと一息ついた時に、ふとまたあのカウンターへ座りたくなる……そんな、癖になる味わいです。
ほのぼのと暖かく、細やかな愛情に満ちた、心を優しく癒してくれる素敵な物語。ぜひ暖簾をくぐってみてください。
買い物はもっぱら大型ショッピングモール、隣近所の住人とは挨拶を交わす程度の距離感……。
そんな現代のライフスタイルは便利ではありますが、たまにはお節介なくらいの人の温かさに触れてみたり、お店の人と気安い会話を交わしながら買い物に歩き回る、そんな昭和的な温かさに触れてみるのもいいですよね。
本作は、ナゴヤのとある商店街で焼き鳥店を切り盛りするアラサーの青年、彦一が主人公の人情ドラマ。
商店街で店を構える仲間の面々は個性の強い(という言葉では片付けられない)人々もいますが、皆が気さくで良い人たちばかりです。
彦一は生母と継母二人を相次いで亡くし、年の離れた妹二人の母親代わりとなって奮闘していますが、家族の絆はとても強く、お互いが思いあって生活している姿も微笑ましい。
そんなほっこりした舞台で繰り広げられる、ちょっとしたドラマが連作短編の形式で綴られているわけですが、全篇を通して気になるのは、やはり彦一と幼馴染みのみどりとのもどかしい恋の行方でしょう。
作中には、「焼き鳥屋まいど」のこだわりの料理の数々だけでなく、綾辻家の食卓や、はては驚きのフランス料理(?)まで、食欲をそそるお料理も沢山登場します。
カウンターで美味しいお酒を飲みつつ焼き場を眺めるような感覚で、美味しく温かくどこか懐かしい物語をお楽しみください♪
三十路になっても恋人もつくらず(気づかず?)、母親代わりに家事一切を切り盛りする焼き鳥職人の彦一。彼のつくる焼き鳥は宇宙物理学的美味しさでお客さんを魅了します。
このお話の魅力はなんといっても主人公彦一の優しさと鈍感さです。腹違いの妹達に注がれる愛情と、幼馴染とのヤキモキする展開、そんな彼らを包み込む楽しい商店街の人たち、なんて素敵な人情劇なんでしょう。
そして話の節々に出てくる料理の描写。お腹が空いていないのに何か食べたくなる不思議、これこそ飯テロですw。煙の向こうに炭火で焼いた焼き鳥の匂いが漂ってくるようです。一度でいいので彦一の焼いた焼き鳥が食べたい! そんな気持ちにさせてくれます。
心優しい焼き鳥職人彦一とその周りの楽しいキャラクターとのひととき、皆様もぜひ楽しんでください。
焼き鳥職人はヤキモチは焼くが恋の仕上げ方を知らないらしい
見目麗しい容姿
料理カンペキお裁縫もお得意で女子力というか母親力の高さ
ナゴヤの小さな商店街の焼き鳥屋の二代目彦一の物語です。
「高尾つばき」ブランドとでも呼びたい明るく楽しい物語ですが、時折ハッと考えさせられる時事ネタなどもさりげなく盛り込まれています。
三部構成で主人公彦一は騒動に巻きこまれていきます。
ハートウォーミングな家族にキャラクターの濃い商店街のメンバー。
そしていつもそばに彦一本人は「ただの同級生」と言いはるみどりという女性がいます。
ふたりともオーバー30。
お互いを意識しているものの一向に進展しないふたりの関係性にヤキモキさせられます。
これは現世のうちに成就しない恋なんじゃないか。
そんな心配さえしてしまいます。
料理上手の彦一さん
そろそろ美味しい恋物語を作りましょう。
もう下ごしらえは十分だと思いますよ。
美味しい料理に心温まる家族愛にじれじれする恋愛模様の盛り合わせ
三拍子揃った美味なる物語をどうぞ召し上がれ💕