第3話


それは、いつもの午後だった


学校が終わり、そのまま家に直行するはずだった


「……?」


違和感を感じたせんは、路地裏へと歩みを進めた


「……!!!」


行き止まりだった


コンクリート一面が深紅に染まっていた

しかし、肝心のがなかった


「一体どこに隠したと思う?」

「……さあ?」


いつの間にかせんの後ろに、1人の青年が立っていた


「隠したも何も、誰も殺されてないかもよ?」

「過去の記憶……ね……」


だが、それはすぐに否定された

鉄の匂いが、染み付いたまま消えなかった




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赤い花 のいずらぐ @zatuondou

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