汗が……。

──小町娘は数あれど、神代の美男はふたりだけ──
少年退魔師・伊良忠太と武庫五一は、夕刻の女学校に潜む蛇の魔物を狩るべく女生徒に扮して獲物がかかるのを待ち受けていた。蛇を追って校内を駆け回る五一は、体育倉庫から助けを求める忠太の声を聞く。扉を開けると妙に艶っぽい忠太が「汗が……」と言いながら服に手をかける。

先に「小説家になろう」への投稿済みです。『悪遮羅剣劇帖』の外伝的作品となります。片山富嶽の巨体を養うには、妖怪退治のアルバイトに励まねばならないようです。