オリジナリティ溢れるキャラ創造士。゚( ゚இдஇ゚)゚。

まず、プロローグを半分も読まない時点で気づくのが、キャラの立て方。うまいです。

登場する主人公の背景などがリアルなので、おそらく体験談を踏まえているのか、身近に観察対象となる人物がいるのかもしれない。
時々、小説を飛び出して、誰かのブログを読んでいるような気分になった。それだけ、主人公の心理描写が細かく表現がうまいです。

そして、主人公の発想や理論立てていることが、僕の発想の限界を超えた先になるので、その言葉全てに驚きを受けるが、それがこの作品の良さであり、良いキャラクターを作り上げているんじゃないかな、と思いました。

キャラを立たせようとしても、ありきたりな言葉遣いや仕草を描きがちだけれど、この作品はその点、とことんオリジナリティに溢れ優れています。

面白いのが、そのような描写力を維持した状態で、登場する他のヒロインを描くものだから、作者が作品の登場人物に恋しているんじゃ無いかと思うほど。

少し心配だったのが、作者の独特で豊富なボキャブラリー全開でこの小説が最後まで続くのかと思ったけれど、プロローグ2話の中盤から大人しくなったので、少し安心した。ただ、大人しくなったとい言っても、登場人物たちが発する言葉の面白は健在。
独自性の高いラノベを求めている、書きたいと思っている人には勉強になると作品だと思います。

ストーリーとして心配するのは、主人公が女性に転生しているんだけど、漢としての「心の声」が漏れすぎていて、この先とんでも無いことをしてしまいそうで心配。それが気になって読者は読み進めてしまいそうですね。

普段から一定のテンションである僕からすると、この文体から察するに、作者が高いテンション、またはその場で浮かんだものをガンガン書いているようにも思えますが、もしこれを冷静に書いているのならもっと驚きです。

話は戻りますが、やはり話が続くに連れて登場するキャラクター達も同じように詳細設定がすごいので、作者の夢が詰まっているような作品のような気がします。個人的には、初めてこのような表現がされているラノベを読みましたが、ある種、天才だなと思いました。

ライトノベルなんだけど、異端児的な作品のように感じではないでしょうか。
きっと、こうゆう作品が編集部の人の目につくのかもしれない、そう思いました。