なにかとうまく行かない、周りと歯車が合わない、それは誰にでもどこかにあると思います。引きこもりがちになってしまった、周りから見れば『面倒』な女の子。活発で行動的で、周りから見れば『よく出来た』女の子。でも彼女達の違いも、外から眺めて勝手に考えているだけなのかも。そうかな、と思ったら読んでみてください。演劇は日常で気づかないリアルを、誇張という手段を使いながら浮き彫りにするものだと思っています。演劇の不思議な魅力についても、優れた考察が見えます。
子供の世界でうまくいかなくても大人の世界で自分のいたい場所を見つけられることがあります。中高生に、大丈夫受け止めてあげるよと言っているお姉さんような小説かな。
学校に通えなくなってしまった真依子は、ある日自分とは正反対の従姉・結希に劇団の公演の受付を頼まれ……2人の姿に、希望をもらえるお話でした。
真依子はある日、学校にいけなくなってしまったか。従姉から公演で受付けの仕事を手伝ってほしいと言われる。そこで、舞台の裏側を知ることになる。彼女にとっての新しい扉。劇場がどういうものか。演じることによって作り出す世界とはどういうものか。劇団経験者の作者様ならではのリアリティを上手い文章表現によって作った短編です。