スイッチ
螢田 明
プロローグ
午前6時、目が覚める。
ベッドから起き上がり、台所で蛇口をひねる。流れる水道水をコップに入れて一口飲む。不味い水が体内に流れる。あー、今日も始まってしまった。
朝のルーティンは決まっている。水を飲み、顔を洗い、コーヒーをセットする。その間に着替え、テレビをつける。ラジオのように聞いているテレビのやけにハイテンションな声が、今日1日をより憂鬱にさせる。
支度を済ませて、セットしたコーヒーを飲む。このコーヒーを飲んだら行かなくてはいけない。ゆっくり飲んでも30分後には駅に向かわなくては。
僕の1日が始まってしまった。
スイッチ 螢田 明 @you_shiran
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