第1話 転生

暗い。____

なんだここは。

何も見えない。おかしい。俺は____

そうだ。死んだ。死んだはずだ。

『ん?』

突然光が刺した。

その瞬間

____________


見慣れない景色がそこには広がっていた。

色々な種族が笑顔で酒を飲んでいる。

オーク、エルフ、ゴブリン、人。どれも漫画やゲームの世界でしか見た事のない生物が目の前にいる。

少し落ち着いてもう一度見てみる。

やっぱりいる。俺は走馬灯をみているのだろうか。

だが、一向にこの走馬灯が消えない。

俺は考え抜いた結果、ある答えにたどり着いた。

異世界に転生してるのか?

俺の死ぬ直前くらいから流行りだした異世界転生系のラノベ。見たことは無いがまさか自分が本当に転生しちまうとは。ひとつでも見ておけばよかったな。ヒントになったかもしれないのに。だが、漫画やゲームは結構詳しいからなんとかなるだろ。

目の前の景色と自分の知識を照らし合わせる。

これは、、、ギルドか???

カウンターには受付嬢、武装した男達、酒、全てゲームでよくあるギルドってやつだ。

ということは、モンスターとかめちゃめちゃ出てくる世界だな。おっかねぇ。

『お嬢ちゃん?見ない顔だが、子供がこんなとこ来たら危ねぇぞ?』

酔っ払いのオークに話しかけられた。

は?お嬢ちゃんだと??しかも子供扱いかよ。俺は21歳になるし、男だぞ。

ん?待てよ。転生してるってことは同じ姿とは限らないッ。

『親切にどうも!失礼しますっ!!!!』

急いで扉を開け、外に出る。

そこには西洋風の街並みが広がっていた。街はほとんどレンガでできている。

観覧車くらい大きな風車のようなものが、鉄鉱石を絶え間なく運んでいる。少し鉄臭い。

至る所で煙が上がっていて、沢山の鉄鉱所があるみたいだ。

目の前の景色に圧倒されていた。

が、少し経ってからふと我に返る。

そうだ、自分の姿がどうなっているか確認しなければ。

とりあえず胸は.........ある!?

大きさを確認しなければな、そうこれは自分の胸なのだから。触ってみよう。

柔らかい。この世のものとは思えないほどに。

嘘だろ。多分Dはある。女性の胸を触ったのが初めてだから当てずっぽうなのだが。

あとは顔か。まあ前世があれだから期待はしないとこう。

だが、鏡がない。どうすれば良いのだろうか。周りを見渡すが鏡はなさそうだ。鏡を想像し、それに似たものがないか探そうとした次の瞬間。

手元に想像した通りの鏡が出現した。

『は???』

意味がわからなかった。鏡が突然出現したのもそうなのだが。

鏡に映った自分は見たこともないような可愛らしい女の子になっていたのだ。


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異世界転生したら最強鍛治職人になった件 @aqly

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