彼女なりの弔い方

 中学生らしい軽い口調はすらすら読め、彼女たちの初々しい関係を感じ取るのにも一役買っています。話の中に自然と織り込まれたこの物語のシンボルは全体にすっきりとした統一感をだし、読後感が気持ちいいです。
 お葬式にしてもそうですが、弔いとは死者の為だけではなく、生きる人たちの心の区切りとしてとても大事な意味を持っています。目に見えない大切なものに気付く豊かな心を持ち、誰かに指をさされても自分のやり方で友人を偲ぶ彼女の姿に、強い共感を込めてエールを送りたいです。
 とても面白かったです。