第6話

それでも鉄也は静かに暮らしたい

ファントマVSハンド・オブ・ソード編


白いスーツ姿の男

「ウリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ!!!!」


白いスーツ姿の男は拳のラッシュを僕に当てようとするが僕はそれを出来る限り紙一重で回避する。


白いスーツ姿の男

「どうした!?お前のそのコートは飾りか!?そんなに臆病な感じで大丈夫か!?チェリーボーイ!!」


鉄也

「チェリーボーイ?とりあえずチェリーボーイの意味を教えてほしいのだけど?」


白いスーツ姿の男

「大人しく捕まったら教えてやるよ!!ウゥリィーーーーーーーー!!!!」


白いスーツ姿の男は渾身の一撃であろうパンチを繰り出すがそれを僕は後ろに下がり回避する。


鉄也

「危ないなぁ。そろそろこっちも反撃するよ?構わない?まぁ、ダメでもそろそろ攻撃を仕掛けるけどね!!」


僕は白いスーツ姿の男に突進しながら殴り掛かる。


白いスーツ姿の男

「馬鹿め!!俺の拳の間合いに入り込んだ瞬間にお前は切り刻まれるぞ!!ウリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリィィィーーー!!!!」


鉄也

「ウララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララァァァーーー!!!!」


僕のラッシュと白いスーツ姿の男の拳のラッシュがぶつかり合う。


白いスーツ姿の男

(っ!?コイツ、俺の『ハンド・オブ・ソード』の攻撃を拳に受けても拳に対してダメージが無いだと!?どういう事だ!?)


鉄也

「足元がお留守だぞ!!ウラァーー!!!!」


僕は右脛に蹴りを入れる。


『ボキッ』という骨が折れた音がし、白いスーツ姿の男が倒れる。


白いスーツ姿の男

「うぐっ!?な、なんだ!?このパワーは!?これがお前の能力か!?」


鉄也

「敵に教えるわけないでしょう。敵に能力を明かす時は漫画とかアニメの世界だけですよ。ウラァーーーー!!!!」


僕はさらに白いスーツ姿の男の腹に蹴りを入れて吹っ飛ばす。


鉄也

「右足の骨、僕の蹴りで折れたんじゃないですか?降参してくれませんかね?僕はただ平凡に平和に静かに暮らしたいんですよ。今の戦いで僕の実力は分かってもらえたんじゃないかと思うんですよ。だからと約束したら見逃してあげますよ。」


白いスーツ姿の男

「確かに今の状態の俺にはお前を倒す手立てはないな。かなりのパワーとスピードがある能力のようだ。」


パワーとスピードは能力とは関係ない。


僕自身のパワーとスピードなんだけどなぁ。


白いスーツ姿の男

「何より俺の能力を防ぐその能力に対しても興味がある。」


鉄也

「どうでもいいですけどとりあえず右足を見せてもらえませんか?」


白いスーツ姿の男

「は?」


花音

「お、おい!鉄也!まさか、その男の足を元に戻すつもりなのか!?」


鉄也

「はい。そうですよ。」


花音

「その男はお前を襲って殺そうとした奴だぞ!!現にお前の手を傷付けた男だぞ!!そんな男を救う義理はない!!」


鉄也

「この男は元々僕を殺す気なんて無かったですよ。もし本当に殺す気なら僕の手のひらは切り裂いて僕の右手は親指以外切り落とされていましたよ。たぶんこの男は僕等を再起不能の状態に一時的にしてボスとやらの所に連れて行く気だったんですよ。いや、それだけじゃなくて何か試そうとした感じもあったけど…。」


元々この男からは敵意は感じていたが殺気は感じなかった。


白いスーツ姿の男

「っ!?驚いたな。まさか俺との戦いでそこまで読み取るとか。」


鉄也

「だって最初からただ連れてくるだけだったら最初から僕らの隙間を伺って不意打ちを仕掛けてくると思うからね。僕等を試して何をされるつもりだったかまでは分からないけどとりあえず足を出して元に戻すから。まぁ、ただで足を元に戻すわけではないけどね。」


そこまで言うと姉さんは察したようだった。


白いスーツ姿の男

「何をする気だ?足を元に戻すとはどういう事だ?」


鉄也

「質問は一つずつにしてくれませんかね。まぁ、いいや。貴方の折れた足の骨を折れる前の状態に戻すんだよ。流石に足の骨が折れたままだと生活しづらいでしょう。まぁ、ただで元に戻すわけじゃないけど。」


白いスーツ姿の男

「俺に何を求めるつもりだ?」


鉄也

「別に難しい事を言うわけじゃないですよ。貴方のボスの元に連れて行ってほしいんですよ。このまま貴方を倒したところで、また次の敵が来たりしたら面倒だからボスの所に直接行って、僕等に関わらないように言うだけだよ。で?貴方のボスにはどうやったら会えますか?」


白いスーツ姿の男

「ボスの正体や居場所については俺は知らない。知っているのはごく数人の幹部だけだ。」


は?


なら、どうやって連れて行くつもりだったの?


花音

「は?だったらどうやってボスの所に連れて行くつもりだったんだよ?えっと…お前名前なんだっけ?」


白いスーツ姿の男

「まだ名を名乗ってはいなかったな。」


鉄也

「名乗る前に足の骨を元に戻すから足を出してくれない?」


とりあえず、僕は白いスーツ姿の男の足の骨を折れる前の状態に戻す。


白いスーツ姿の男

「これがお前の能力か?」


鉄也

「まぁ、そんなところだよ。」


白いスーツ姿の男

「良かったのか?俺の足を治して。」


鉄也

んじゃない。だけ。DVDとかである巻き戻しをした感じで足が折れる前の状態に戻しただけ。」


白いスーツ姿の男

「そんな事はどうでもいい。何故足を治した?後ろから襲ってくるとか思わなかったのか?」


鉄也

「貴方からは僕等に対する敵意を感じなくなった。僕は相手の敵意に対しては敏感なんだよ。少なくとも今すぐに襲ってくる事はないと判断した。それに襲って来たとしても僕の能力の敵ではないと判断した。」


白いスーツ姿の男

「お前はつくづく甘い男のようだな。」


鉄也

「かもね。でもね、僕にとって最も重要な事はって事なんだよ。その為には殺人とかはあまりしたくないんだよ。まぁ、どうしても相手を殺さなきゃいけない状況に追い込まれたりしたら、たぶん相手を殺すだろうけどね。」


白いスーツ姿の男

「ちなみにお前の右の手のひらは治せないのか?」


鉄也

「だから、じゃなくてだよ。この戻す力だけは、僕には適応されない。つまり僕が怪我しても怪我をする前の状態には戻せないんだ。」


白いスーツ姿の男

「変わった能力だな。お前も変わり者だが。」


鉄也

「僕の傷の事は今はどうでもいい。それより貴方のを教えてはもらえませんか?何故、僕を試すような事をしたんですか?」


花音

「それと自分が何者かをさっさと話せ。それと鉄也、お前はまず右手を私に見せろ。」


姉さんは僕の右手に姉さんが手に持っていたシャーペンを当てる。


すると傷が治癒していき、先ほどまで傷があったのが嘘のように綺麗に治った。


おそらく、姉さんは『オール・エクスカリバー』の能力でシャーペンに『治癒の力』を付属したのだろう。


白いスーツ姿の男

「お前の能力は人の怪我を癒す能力だったのか。」


花音

「そんな事はどうでもいいからさっさと話せ。」


白いスーツ姿の男

「そうだな。俺の名は『ラーテン・シャン』。俺は『ナンバーズ』と呼ばれる組織のイギリス支部に所属していた者だ。」


花音

「『ナンバーズ』だと?」


鉄也

「姉さん、知ってるの?」


花音

「裏の世界で有名な犯罪組織だ。暴行事件、強盗、殺人、麻薬の秘密裏に売買、武器の秘密裏の販売、拉致、人身売買など様々な行動をしている。」


え?有名なの?僕、全く知らなかったんだけど?


花音

「鉄也が知らないのは無理もない事だがな。まぁ、『ナンバーズ』の詳しいと説明は帰ったらしてやるよ。」


鉄也

「わかりました。で?そんな貴方は何の用でこの国に?言っておきますけどこの国、そういう犯罪勢力に対して組織がありますから。この国にいる事はオススメしませんよ。」


ラーテン・シャン

「さっきも言ったな。俺はだと。」


鉄也

「所属していた。つまり過去に所属していたって事か。ん?ちょっと待て。だったら何故、貴方が僕を襲う必要があったんだ。」


ラーテン・シャン

「…俺達は組織を裏切って今はボスの正体を暴き、戦う為に行動している。その為にはそれなりの戦力が必要でな。そんな時に『殴り屋の馬頭』が何者かにやられたという情報を手に入れた。俺達は共闘関係にある奴に頼み、その時の監視カメラに写っていたお前を見つけた。そしてお前の事は俺の仲間から聞いた。は『ジョージ・ジョーカー』という男を覚えているか?」


鉄也

「っ!?『ジョージ・ジョーカー』だと!?」


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『ジョージ・ジョーカー』


父親がイギリス人、母親が日本人のハーフ。


綺麗な金髪に、サファイヤのように美しいブルーの瞳、背が高く、モデルの人みたいな綺麗な顔立ちをしていたため女子にはモテモテだった。


中学に入ったばかりの時に僕が通っていた中学に転校してきた少年だ。


僕と同い年で席が隣同士って事もあり、同じジャンルのアニメやゲームが好きで、僕とジョージと康二の三人でよく遊びに出掛けていた。


僕等が中学三年になる時に家庭の事情とかでイギリスへ行ってしまった。

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ラーテン・シャン

「『ナンバーズ』のボスが作り上げた武器はどういうわけか壊れない特性を持っていた。」


花音

「その武器の話はどうでもいい。どうせ、能力を利用して作り出した物だろうからな。で?お前は何の為に私達の前に現れた?」


ラーテン・シャン

「力を貸してもらいたい。今の俺達の力だけでは対抗し切れない。」


あー、話が見えてきた。


鉄也

「つまり、貴方は『ナンバーズ』という組織のボスを倒す為に僕達に力を貸してもらう為に来たと。」


ラーテン・シャン

「ああ。俺は、いや、俺達は『ナンバーズ』のボスを倒さなければならないんだ!!」


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その後、ラーテンはいろいろと話してくれた。


ラーテンの父親は『ナンバーズ』の関係者が麻薬取引をしている現場を目撃してしまった為に殺害された事。


ラーテンの母親は『ナンバーズ』の下っ端が起こした強盗事件に巻き込まれて殺されてしまった事。


そして復讐する為に『ナンバーズ』の幹部にまで成り上がった。


そんなある日、『ナンバーズ』のボスが自分の正体を他者に悟らせない為にラーテン達に自分の隠し子を護衛させ、ボス自らの手で娘を殺そうとした。


それが我慢ならずボスの娘と自分のチームを連れてこの国まで逃げて来た事を語ってくれた。


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花音

「アニメや漫画とかでよくありそうな感じの話の展開だな。まぁ、『ナンバーズ』のボスの正体は未だに知られていない。隠す事が上手い奴らしいからな。自分の正体に近付く存在は邪魔だったんだろうな。」


姉さんはラーテンの話を聞いて冷静に分析をする。


『ラーテン・シャン』という男はおそらく許せなかったのだろう。


自分の利益の為に邪魔だと判断した者は例え血を分けた子供だろうが容赦なく殺そうとするボスとやらが許せなかったのだろう。


ラーテン・シャン

「俺はボスの娘を連れて逃げる際にボスと戦ったが、力の差があり過ぎて勝てなかった。ボスは姿を隠しながらの攻撃だったのに俺は逃げるだけで精一杯だった。」


鉄也

「なるほど。それで仲間の知り合いであった僕に力を貸してもらいたいが実力がどのくらいか調べる為に戦いを挑んだと。」


花音

「…今までの話に嘘はついてないみたいだな…。」


姉さんは手に持っているボールペンを眺めながら呟いた。


おそらくボールペンに嘘をついたら分かるような能力を付属していたのだろう。


ラーテン・シャン

「そうだ。ジョージからお前の事は聞いていた。お前には俺達同様に能力があると聞いていたからな。」


あれ?


おかしいな。


僕、ジョージの前では能力を使った事がないんだけどなぁ。


ラーテン・シャン

「ジョージが中学二年の時に拳銃を持ったコンビニ強盗の発砲した銃弾を素手で弾き返したと聞いている。」


あー、思い出した。


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あれは、僕が中学二年生の時の事だ。


ジョージとコンビニに行ったら銃を持った強盗が入って来た。


僕はジョージの方に注意がいかないようにその強盗を挑発した。


その時に強盗は僕の挑発にキレて発砲した。


その弾丸をデコピンで弾いて犯人に怪我をさせた事があったな。


その後は怯んだ強盗をボコボコにして知り合いの警察に引き渡した事があったな。


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え?


もしかして、その事を言っているのか?


その時、僕、能力なんて使わなかったんだけどなぁ。


まぁ、今更どうでもいいか。


※鉄也の皮膚は触る分には特に変わった事がない普通の皮膚みたいに見えるが、実際はとても丈夫で対戦車用ライフルの弾丸でさえ防げてしまうほどに丈夫な皮膚をしている。その為、拳銃の弾丸をデコピンで弾き返す事は朝飯前なのである。※


花音

「とりあえず、そのボスとやらの能力は分かっているのか?」


ラーテン・シャン

「いや、それすら理解する余裕はなかった。俺が逃げる際には銃弾やナイフが大量に放たれてた。その銃弾やナイフは俺の『ハンド・オブ・ソード』の力を持ってしても壊す事は出来ず、弾くので精一杯だった。」


花音

「…なるほどな…。武器の強化をする系統の能力なのか…それとももっと別の能力なのか…。しかし、か…。まさかな…。」


鉄也

「?どうしたの?姉さん。」


花音

「いや、なんでもない。それよりよく『ナンバーズ』の組織を抜け出してここまで来れたな。『ナンバーズ』って言ったら各国に千人以上の戦闘員がいる結構大きい組織だぞ。」


へぇ。


そんなに大きい組織なのか。


ん?人の気配?しかも殺意を思い切りこっちに向けてきている。


?1

「そうだぜ!!シャン!!」


?2

「幹部まで上がって来れたのにボスに刃向かうってのは実に勿体無いぜ!!シャン!!」


声の方を見るとふんどし姿の肌が黒く、頭が禿げたおっさんと、ブリーフ姿を白い肌で頭の禿げたのおっさんが立っていた。


花音

「…。」


鉄也

「…。」


ラーテン・シャン

「『パンティー・ブラザーズ』だと!?もうここまで嗅ぎつけて来やがったのか!?」


姉さんは無言で携帯電話を取り出した。


そして、姉さんは電話をかけた。


花音

「もしもし、警察ですか?褌一枚の男とブリーフ一枚の男の露出狂の変態が二人います。場所はU公園です。」


ラーテン・シャン

「気を付けろ!!奴等は『ナンバーズ』のボスの親衛部隊だ!!褌の方が『オクトパス・オーシャンブルー』!!ブリーフの方が『クラーケン・オーシャンブルー』!!組織の中では有名だ!!ボスからの命令を百パーセント達成させている実力者だ!!」


鉄也

「ただの変態じゃないか。」


オクトパス・オーシャンブルー

「おぉぉーーっとぉー!!人を見かけだけで判断するんじゃあねぇーぜ!!人を見かけだけで判断する奴は大体がそこに油断して殺されちまうパターンなんだぜぇーー!!」


いや、確かに人は見かけで判断しちゃダメだけどさ。


服くらい来たらいいんじゃないかな?


クラーケン・オーシャンブルー

「ヘイ!!シャン!!お前、せっかくよぉー、『ナンバーズ』の幹部になれたのによぉーー!!わざわざ裏切るとか意味が分からねぇーよぉー!!」


とりあえず服を着てよ。


ラーテン・シャン

「フン。お前等には俺の心は一生、理解する事は出来ないだろう。」


確かに褌一枚の姿をとブリーフ一枚の姿で平然と登場できるこいつ等の心は一生、理解出来ない気がする。


そんな格好で恥ずかしくないのだろうか?


_____________________________________________


幼い子供

「ママ〜!!あそこに褌一枚の人とブリーフ一枚の人がいる〜!!変態さんかな〜!!」


幼い子供の母親

「しっ!!見ちゃいけません!!」


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オクトパス・オーシャンブルー

「あそこの親子はうるさいなぁー!!『ストロングシューズ』!!」


『オクトパス・オーシャンブルー』って男がいきなり親子に蹴りを入れようとするので僕はその蹴りが親子に当たる前に親子の前に立ち塞がり、右手に『ファントマ』の一部をまとい蹴りを防ぐ。


オクトパス・オーシャンブルー

「っ!?ほぅ!!素早いなぁ!!そして俺の能力『ストロングシューズ』の攻撃を防ぐとはなかなかの防御力じゃあないか!!そして俺の『ストロングシューズ』の効果をまったく受けちゃあいないみたいだなぁ!!」


鉄也

「いきなり何をするつもりだ?この子供とその母親はまったく関係ない人間だろうが。」


オクトパス・オーシャンブルー

「我々『パンティーブラザーズ』は下着姿でいる事に誇りを感じているぅ!!そして我々『パンティーブラザーズ』はよぉー!!我々のこの肉体によぉー!!誇りを感じているんぜぇー!!それを侮辱するぅー奴等はよぉー!!何者だろうが容赦はしない!!そしてそれを侮辱したお前も攻撃の対象なんだぜぇーー!!」


鉄也

「そんな事、知るか。下着姿で公共の場を歩き回ったらそりゃただの変態でしょう。」


オクトパス・オーシャンブルー

「ほぅ!!よほどよぉー死にたいようだなぁー。お前はようぉー!!アラララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララァァァーーーーー!!!!!!」


『オクトパス・オーシャンブルー』は僕に蹴りのラッシュをしてくるが僕は『ファントマ』の一部をまとわせている右手で全ての攻撃を防ぐ。


鉄也

「この野郎。」


オクトパス・オーシャンブルー

「アラララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララアラララララララララララララララララララララララララララァァァーーーーー!!!!」


コイツ、僕の後ろに親子がいて動けない事を知ってるからか蹴りのラッシュをやめない。


オクトパス・オーシャンブルー

「後ろに親子がいてよぉー!!それを護る為にお前はその場を動けないでいるっー!!いつまでこの俺のよぉー!!蹴りのラッシュを防ぎ切れるかなぁーーー!!!!正義の味方気取りのクソガキィーーー!!!!アラララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララァァァァーーーー!!!!」


僕はとりあえず相手の能力を探る為にわざわざ全ての攻撃を防御している。


別に反撃しようと思えばいつでも出来る。


とりあえず相手の能力を探りたいのだが。


オクトパス・オーシャンブルー

「お前はお前のよぉー!!能力を使って俺の蹴りを全て防いでるみたいだがよぉー!!かーなーりー我慢しているんじゃあないかぁー!!能力ってのはよぉー!!持続時間ってのがよぉー!!あるんだぜぇー!!」


蹴りを入れなが話すとかコイツ結構器用な奴なのか?


オクトパス・オーシャンブルー

「いくら能力を使うとよぉー!!まるで走ったかのように疲労を感じる事はないかぁー!!そんな感じでよぉーー!!能力ってのには持続時間があるんだぜぇー!!お前は何分使っていられるかぁーなぁーー!!」


なんか、話している感じだとおそらくコイツは能力を使っている。


けど、コイツの蹴りを僕は『ファントマ』で防いでいるからダメージはないって事なのかな。


僕の後ろにいる親子も怯えているし、そろそろ反撃した方がいいかな。


あぁ、僕は静かに暮らしたいのになんでこんな事に巻き込まれるのだろうか。




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鉄也の物語 白桜 @tetuya3

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