エンディング&アフターのお知らせ
❈ エンディング
お爺さま。人であろうと神であろうと、裏切りと喪失による怒りを鎮めることは難しいのですね。
現世と幽世の大霊境がこじ開けられ、半年余りが経ちました。多大な犠牲を払って深山の奪還を試みる花守たちは、そこで一振りの刀と出会ったのです。
大霊災を引き起こした張本人、深山当主の刀霊であった生駒です。
生駒には弟とも呼ぶべき兄弟刀が存在していましたが、霊境の守りとなるために当主によって打ち砕かれました。それを恨んだ生駒は、幽世への扉を開き、創世の泥が渦巻く時代に回帰しようとし、すべての生けるものも死せるものも等しく生まれ変わることに希望を見出したのです。
私には、なんとなく生駒の気持ちがわかる気がします。我が子を抱いて死ぬことを強いられたとき、あれほど深い憎しみを抱いたことは後にも先にもありません。私と生駒の違いは、ほんのわずかであったと思います。
ですが今を生きる者たちにとって、生駒のやり方は決して受け入れることはできないものです。花守たちの尽力により、生駒はその身を折られ、深山の大霊境は再び閉ざされることとなりました。
こうして、夕京にようやく夜明けが訪れたのです。
……
…………
その後をご報告いたします——
生駒の存在により深山家の霊境防守に問題があったとして、囲家が主導し深山区域の霊区解体が行われました。しかし深山家とそれが抱える花守たちは大霊災で命を落としているため、同家の主筋である深山杏李が引責を請け負うこととなり、霊境は天皇家の管轄下となっています。
生駒と大霊災の関わりは花守や神霊への信を著しく損ねるとして緘口令が敷かれ、一連の情報は政府の最重要機密として封じることとなりました。いずれ、人々がそれを望むときに封を解かれることとなるでしょう。正しいことではありませんが、間違ったことでもありません。皆、最善を尽くしてくれたと思っています。
夕京における花守の勢力図は大きく書き変わり、多少の混乱はあったものの、季節が巡る頃には概ね安定しました。大霊災が残した爪痕は大きく未だ復興が急務ではあありますが……生きている限り、きっと乗り越えることができるでしょう。愛する我が子らはたくましく、日の神はまた慈悲深いのです。
『依花手記』慶永8年5月11日 令和元年開封
❈ アフターについて
改めて、おつかれさまでした。企画『禱れや謡え、花守よ』はこれにてエンディングを迎え、無期限のアフター期間へと移ります。
アフターでは各種診断を利用することはできません。慶永8年5月、すなわち最終決戦から1年後を舞台とします。アフターに関連する作品は、【#禱れや謡え花守よ_アフター】のタグをつけることができます。
❈ 今後の運営サポートについて
アカウントは引き続き壁打ち用として残しておきますが、お問い合わせ対応はこれにて終了いたします。御了承ください。
❈ さいごに
勢いだけで計画した企画でしたが、たくさんの人に遊んでいただき、支えてもらったりしつつ、なんとか一区切りを迎えることができました。参加者としてはほとんど動けてなかった…ゴホン ストーリーの説明やらなにやら拙いところばかりだったので身の縮こまる思いですが、これまでありがとうございました。本企画はアフター期間に入りますので、本始動中は難しかった花守たちの穏やかな日常ネタをお待ちしております。
それではまた、お会いしましょう!
〈禱れや謡え、花守よ〉企画目録 こけもしん @a9744c
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