嘘つきサクラさんを追いかけたい-2

 放課後 A市廃工場


「ねえ、君、同じクラスの……」

「えっ」

「……名前は出てこないけど、こんなところまでついてくるなんて、ストーカー?」

「え、いや、ストーカーじゃなくて、追田おいだです」

「知ってるけど」

「え、あっ……嘘」

「私が嘘つきって知ってるんだ」

「はい、あの、聞きたいことがあって」

「聞きたいことがあって毎日私のことつけてたの?」

「いや、それは……」

「うそ、ほんとにストーカーなんだ」

「どうしてそういう嘘をつくんですか、小テストのこととか、彼氏のこととか、何が目的でそんな嘘を――」

「目的?」

「はい、目的です」

「何かあった時のアリバイのため……かな」

「アリバイって――」

「例えば、ここで君が死んだとして、私の友人は私が彼氏に会うためにK市に行っていると思っているし、きっとそう証言してくれる。だから私は疑われない」

「そんなのありえない、警察は馬鹿じゃない、きっと君が犯人だという証拠を見つける」

「そうね、だから例えばって言ったじゃない。それに私が君を殺すなんて言ってない。殺すのは――」

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キカイ学習 邑楽御華 @owuraMika

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