Op-2

@J_Michael

2-1

雨の降る夜のことでした。

あたしは、ごうごうとゆく黒い流れを、ポケットに手をつっこんで見ていました。

早くそこから去らねば。そんな思いがありましたが、あたしの足はどうしても動かなくて、おまけに視線も動きませんでした。

ようやく動けるようになった時には、体はすっかり冷え切って、星もちらほら見えていました。今は穏やかな黒い流れを、あたしは。

どうにも振り切れずに、その場を離れたのでした。

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