悪役令嬢として生きる道を強要される心優しき娘の物語

転生者のような存在が役として、悪役令嬢を自らの意志で演じる作品は数多あれども悪役令嬢としての生き方を他者、それも実の母親に強要される作品は珍しいでしょう。
この物語はそんな望まぬ生き方を生きざるを得ないショウエルという名の心優しき少女が心と正反対の行動と言葉に自らが傷つきながらも運命を変えようと抗う叙事詩と言っても過言ではありません。
何らかの思惑があり企む母親に忠実なれど秘密の多い従僕と魅力的な登場人物がお話を盛り上げていきます。
話が進むとさらに謎を呼ぶ人物が登場するので読者の心に飽きさせる暇を与えてくれないのです。