八章 『妄想物語』

〜ベットにて〜

男はあの夢を脳内で再生していた。もしかすると、なにか手がかりがあるのではないかと不思議もそう感じていた。

「もしかして、俺の中に寺山ハートがいるのか?だとすればどうすれば……」

照恵「あなたー?ご飯よー?」

「あぁ、今行く」

この時男は決心していた。そう、連邦の娘を探してみようと。


男は行く、彼の地へと。そこで待っている真相を掴むため。男は連邦の娘と会う。夢で見たのとは随分違う見た目だった。

男「君が、連邦の…娘か。」

連邦娘①「はい、そうです」

連邦娘②「うるさい消えろ」

男「君たちは寺山ハートという少年を知っているか?」

①「BOOKONだね」

②「FUCKYOUだね」

男「…少し違うがまあ知っているようだね。彼は今どこにいるか知っているか?」

①「あなたの中に…いる」

②「私の前から…消えろ」

男「俺の…中にいるのか…」

真相を知った男は、続く悪夢の夜を断ち切るため、手術で寺山を取り除く決心をする。


〜手術室にて〜

手術といってもどんな手術になるんだろう。男は漠然とした考えのまま台にねかされていた。

①「それではオペを始めます」

②「殺してやる」

男「ひぇえぇっ!ってなんでお前たちが手術するんだよ!ちゃんとした医師呼んでこい」

①「医者にはできないこともある」

②「それな」

男「は?何言って——」

男が言葉を発するよりも先に、娘たちは男のチンポをしゃぶり始めた。


「…………」

男は気づく。これは手術ではない。そして自分の息子が反応しないことにも。

①「やはり、寺山のせいで…」

②「このまま一生インポならいいのに」

そうこうしているうちに男は眠りについていた。

そして数時間が経った。

男が目覚めると、自分の家のベッドで眠っていた。男は何が起きたのかわからないでいた。だが、ひとつ気づいたことは、寝ている間に悪夢を見なくなっていたということだ。

「手術のおかげか…どうだろうか…」

男は理由がまだ掴めないでいた。


ただ一つ。日が戻ることはなくなった。男は嬉しすぎて理由とか特になにも気にならなくなった。仕事も何もかもがうまくいく毎日。しかし、時おり連邦の事が頭をよぎる事がある……寺山ハートの想いがまだ残っているのかもしれない…

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阿倍野物語 飛鳥 未知琉 @kurikinton_v

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