第6話

ものすごーく、前回から時間が空きました。

ドグラ・マグラはちゃんと読み終わり、そこからさらに別の本も何冊も読んでます。

長いこと何も書かなかったのは、「ドグラ・マグラの後編を読んだら感想を書く」とうっかり決めてしまったからです。


そして、もうそれは諦めることにしました!


一番に、「若輩者の私には理解が及ばなかった」ことです。

読書中もいくら読み進めようと思っても遅々として進まず、数行理解してはまた解釈違いに気づき戻る……というようなことを只管繰り返しました。

話の大筋だけはなんとなく分かったような気にはなりましたが、所詮気のせい。

ここでどういうものかを書くことは控えます。


なので最近読んだ違う本のことを書こうと思います。


「痴人の愛」


有名な谷崎潤一郎の本ですね。

西洋に憧れる男がマイフェアレディの真似事をして、カフェで給仕をしていた女の子を引き取り教育などを施す。

しかしその女の子は稀代の妖婦に成長してしまい、男は逆に女の子に屈服してしまう。

その経緯を男が読者に仔細に語りかける構図となっています。


カフェの女の子、ナオミは、現代にもいそうな女の子です。

男とばかり連んで遊び歩き、流行り物に弱く見栄っ張り。

でもこの時分で「現代にいそうな女の子」となると、どれほど稀有な存在だったかは想像に難くないですね。


主人公の男譲治は、最初こそナオミ自身の全てを愛らしく思いますが、色々な事柄が起きた後は肉体にしか魅力を感じなくなります。

その肉体すら、他の男たちに弄ばれた。

譲治はナオミという女を諦めようとします。

が、ナオミの内面の魔力なのか、肉体の魔力なのか。

離れれば離れるほど恋しくなり、恋しさが募るほどナオミに弄ばれてしまいます。


譲治がナオミに屈服する様は、悲しいくらい情け無いです。

しかし、それが二人の愛の形なのだと納得せざるを得ないのです。


「壮大なマゾヒストの手記」


私はそう感じました。

これほどの内容なのに、その文体の美しさによって、耽美な世界として昇華されています。

文豪ってすごい。


当たり前でアホみたいな感想ですけれど。

私は純文学って案外読みやすいかも?と思ったキッカケは谷崎潤一郎だったので、おすすめ……はしづらいですね。

私が読んだ谷崎潤一郎作品は全て性癖が全面に出ていたので。

足フェチの方にはおすすめです!


次回は何を書きましょうかね。

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フリーターの読書日記。 @pinot

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