まさに梅の花言葉
- ★★★ Excellent!!!
あなたは好きな人を想って1000年待つことができますか?
あらすじからの作者様の投げかけ。
もう、これがすべて。
これにつきるんじゃないでしょうか。
中軸は、千年間、待ち焦がれていた想い人をめぐる
そんなラブストーリー。
その合間に、時代に翻弄された姉妹。
妖たるヒロインの正体。
家の問題。
友人の恋慕。
自己のアイデンティティと、この物語を取り巻く要素が非常に豊かで。
個人的には、主人公の柊哉君。
彼が本当に良い人で、
それぞれの想いを後押ししてくれる。
でも、彼も抱えているものがありそうで。
レビュワーが男性ということもあるのですが。
柊哉君には、ぜひ幸せになって欲しいと思います。
この物語では、梅の言葉が重要なキーワード。
梅の花言葉は
「忍耐」と「高潔」
この物語のヒロインに相応しいって思うけれど。
この物語に登場する、メインキャラクター達、みんなに言えそうな気がします。
それぞれにとっての。
読む人にとっての。
桜の園ではなくて
梅の園を見させてくれる
華美ではない。
煌びやかでえもない。
優しく、包み込んでくれて
仄かに、香る。
まさに梅の花言葉。
そんな物語に、出会うことができました。