まさに梅の花言葉

あなたは好きな人を想って1000年待つことができますか?
あらすじからの作者様の投げかけ。
もう、これがすべて。
これにつきるんじゃないでしょうか。

中軸は、千年間、待ち焦がれていた想い人をめぐる
そんなラブストーリー。
その合間に、時代に翻弄された姉妹。
妖たるヒロインの正体。
家の問題。
友人の恋慕。
自己のアイデンティティと、この物語を取り巻く要素が非常に豊かで。

個人的には、主人公の柊哉君。
彼が本当に良い人で、
それぞれの想いを後押ししてくれる。

でも、彼も抱えているものがありそうで。
レビュワーが男性ということもあるのですが。
柊哉君には、ぜひ幸せになって欲しいと思います。


この物語では、梅の言葉が重要なキーワード。

梅の花言葉は
「忍耐」と「高潔」

この物語のヒロインに相応しいって思うけれど。
この物語に登場する、メインキャラクター達、みんなに言えそうな気がします。


それぞれにとっての。
読む人にとっての。
桜の園ではなくて
梅の園を見させてくれる

華美ではない。
煌びやかでえもない。

優しく、包み込んでくれて
仄かに、香る。

まさに梅の花言葉。
そんな物語に、出会うことができました。

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