第3話 わたしが欲しいもの
片田舎のキャバクラ(正しくはラウンジ、ただし、地方によってその言葉に意味は異なるようなので、キャバクラで統一します。)で、
ただし、限られた、40歳以降の男性が来るお店で、
わたしは、非常に働きやすいと感じた。
いや、働きやすい・・・とも違う、
ここが私の居場所なのかもしれないとさえ思った。
忘れそうになってしまうが、当時私は進学校の高校生。
もちろん、高校の同級生にそんな話はしない。
冒頭に触れたように私には彼氏もいるし、
そもそもは、彼の誕生日のために始めたアルバイトだった。
ただ、その名目も、初日お給料を受け取った日に、
形骸化していることももちろん感じていた。
彼氏が好き
でもお金が好き
その当時のわたしは、お金の魔力に勝てなかった。
本来の目的である、「彼氏の誕生日のために」、
そんなことよりも、数回働いただけなのに、
わたしはお金が欲しかった。
高学歴キャバ嬢 “愛” を知らないまま大人になりました。 あんり @anri
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